ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクは『シリア・エクスプレス』に従事する
- カテゴリ:地中海情勢(2019年)

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年3月23日9時29分配信
【地中海へロシアの大型揚陸艦「オルスク」が入った】
イスタンブール、3月23日、インタファクス
黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」は、ボスポラス及びダーダネルス海峡を通過して地中海エリアへ入った。
現地の情報ポータルサイトは伝えた。
艦がボスポラス海峡を通過する写真を公表したイスタンブールのサイトは、大型揚陸艦「オルスク」は、地中海のロシア海軍の物資-技術サービス供給所が置かれているシリアのタルトゥース港へ向かっていると確信している。
艦の吃水線から判断すると、それは大量の荷物を積んでいる。
艦上には、砂漠色に塗装された車両ウラン-4320、更にはカモフラージュ網で覆われた他の軍用貨物が見えるとサイトは通知した。
海峡を通過する際、トルコ沿岸警備艇が同行した。
伝えられているように、3月1日には大型揚陸艦「アゾフ」が黒海海峡をシリアへ向かけて通った事が確認されている。
これは同艦のシリアへの今年2度目の航海である。
今年初めには、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」及び黒海艦隊補助部隊の貨物船「ドヴィンツィヤ-50」がシリアへの航海を行なっている。
海外メディアによれば、ロシア海軍の大型揚陸艦及び補助船隊、更にチャーター船は、ラタキアのフマイミーン飛行場のロシア航空群、タルトゥースの海軍物資-技術サービス供給基地、そしてシリア政府軍の為に貨物を送り届ける「シリア・エクスプレス」と呼ばれる作戦へ参加している。
ロシア海軍の大型揚陸艦は、2013年1月以降、黒海沿岸(ノヴォロシースク或いはセヴァストーポリ)からシリアのタルトゥースへ貨物や人員などを輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に従事しています。

当初は大型揚陸艦のみが「シリア・エクスプレス」へ参加していましたが、2015年夏以降は海軍がチャーター或いは購入した貨物船も参加するようになりました。
「シリア・エクスプレス」へ参加しているのは、主に黒海艦隊所属艦です。
黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」(1968年12月5日就役)は、長期にわたるオーバーホールを終えて2017年12月に復帰し、2018年には計9回の「シリア・エクスプレス」に従事しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクはシリアへ行く]
「オルスク」は、2019年3月23日にボスポラス及びダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
無論、行き先はシリアのタルトゥースです。
現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。
[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」:2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」:2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「クラスノダール」:2019年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・エッセン」:2019年3月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」:2018年12月中旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「プリアゾヴィエ」:2018年12月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-56:2019年1月下旬から地中海東部に滞在
[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」:2019年3月中旬から地中海東部に滞在
- 関連記事
-
- ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドは地中海を去り、黒海へ入った
- ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部(シリア沖)へ行く
- ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクは『シリア・エクスプレス』に従事する
- ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦クラスノダールは地中海東部へ行く
- ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリへ帰投した
スポンサーサイト