ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部(シリア沖)へ行く
- カテゴリ:地中海情勢(2019年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2019年3月26日8時45分配信
【黒海艦隊の小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」はセヴァストーポリから出航し、地中海へ進路を取った】
戦闘訓練計画に沿って、黒海艦隊の小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」はセヴァストーポリから出航し、黒海海峡へ進路を取った。
艦の乗組員にとって、昨年12月にロシア海軍へ就役して以来、これが初めての指示された任務を遂行する為の遠海ゾーンへの出航となる。
海峡を通過後、艦の乗組員は、遠方作戦ゾーンのロシア海軍常設グループの一員へ加わる。
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」が到着する地中海では、今年3月初頭から遠方作戦ゾーンで任務を遂行しているフリゲート「アドミラル・エッセン」の乗組員が共に勤務へ就く。
[参照]
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」は多目的艦であり、現代的な風貌の砲、ミサイル、対水中工作、高射、電波工学兵装を装備する。
それは近代化された「ブヤン-M」シリーズの7隻目であり、黒海艦隊の為に建造された。
同プロジェクト艦は、増加した排水量を有し、海上および沿岸目標の撃破の為に意図されている最新の長距離高精度ミサイル兵器~汎用ミサイル複合体「カリブル-NK」で武装する。
プロジェクト「ブヤン-M」艦の用途は、国家経済ゾーンの保護と防護である。
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の7番艦「オレホヴォ・ズエヴォ」は、ゼレノドリスクの『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2014年5月29日に起工されました。
[ロシア黒海艦隊の為の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォが起工された]
2018年7月18日に進水しました。




2018年9月に内陸水路経由で黒海沿岸のノヴォロシースクへ回航されました。

その後、ノヴォロシースク海軍基地で航行試験の準備が進められました。
2018年11月19日までに黒海で洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは黒海で洋上試験を開始した]
洋上試験は2018年12月初頭に完了し、12月6日にノヴォロシースクからセヴァストーポリへの移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは洋上試験を完了した]
2018年12月7日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォはセヴァストーポリへ到着した]
2018年12月10日、「オレホヴォ・ズエヴォ」への海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト21631小型ロケット艦の7番艦オレホヴォ・ズエヴォはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
就役後、基地で乗組員の慣熟訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年12月19日13時16分配信
【黒海艦隊の最新小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」乗組員は海へ出る準備を行なう】
基地での訓練を終えた「オレホヴォ・ズエヴォ」は海上訓練へ移行し、2019年1月21日には黒海艦隊海軍航空隊の前線爆撃機Su-24Mと対戦方式の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは海上で前線爆撃機Su-24Mと『対決』した]
2月6日には一旦セヴァストーポリへ帰港しました。

2月18日にセヴァストーポリを出航し、海上での戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは黒海で戦闘訓練を行なう]
その後、2月19日に黒海へ入ったアメリカ海軍のミサイル駆逐艦「ドナルド・クック」の監視任務へ派遣されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォと偵察艦イワン・フルスは黒海へ進入したアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]
ミサイル駆逐艦「ドナルド・クック」はウクライナを訪問した為、「オレホヴォ・ズエヴォ」は監視任務を解かれ、一旦セヴァストーポリへ戻った後、2月26日から海上での戦闘訓練を再開しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは黒海で対空戦闘訓練を行なった]
乗組員の慣熟訓練を一通り終えた「オレホヴォ・ズエヴォ」はセヴァストーポリを抜錨し、初の地中海航海へと出発しました。
なお、「オレホヴォ・ズエヴォ」は3月26日午前にボスポラス海峡を通過しています。
【『Bosphorus Naval News』の2019年3月26日18時20分のツイート】
現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。
[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」:2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」:2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「クラスノダール」:2019年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・エッセン」:2019年3月初頭から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「オルスク」:2019年3月下旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」:2018年12月中旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「プリアゾヴィエ」:2018年12月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-56:2019年1月下旬から地中海東部に滞在
[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」:2019年3月中旬から地中海東部に滞在
- 関連記事
-
- ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦クラスノダールで緊急手術が行なわれた
- ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドは地中海を去り、黒海へ入った
- ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部(シリア沖)へ行く
- ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクは『シリア・エクスプレス』に従事する
- ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦クラスノダールは地中海東部へ行く
スポンサーサイト