ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスと哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海へ進入したNATOのフリゲートを監視する
- カテゴリ:ロシア黒海艦隊(2012-2019年)
『タス通信』より
2019年3月29日15時28分配信
【(ロシア)海軍の艦は黒海へ入った北大西洋条約機構のフリゲートを追跡する】
モスクワ、3月29日/タス通信
ロシア海軍の艦は、黒海水域へ入った北大西洋条約機構の3隻のフリゲートグループ~ネーデルラント海軍、カナダ海軍、スペイン海軍~を追跡している。
金曜日、ロシア連邦国防省の国家防衛管理センターは報道機関へ伝えた。

ロシア連邦軍によると「黒海艦隊の部隊及び手段は、黒海水域へ入った北大西洋条約機構の3隻の誘導ロケットフリゲートグループ~ネーデルラント海軍、カナダ海軍、スペイン海軍~の追跡へ向かいました。
北大西洋条約機構の戦闘艦の行動の監視は、ロシア海軍の軍艦イワン・フルス及びワシーリー・ブイコフが行なっています」
当局は話した。
以前、海上スポッターポータル『 Bosphorus Naval News』は、木曜日に黒海へ、ネーデルラントのフリゲート「エヴェルトセン」、カナダのフリゲート「トロント」、スペインのフリゲート「サンタ・マリア」で構成される北大西洋条約機構の作戦艦グループが入ったと伝えた。
「イワン・フルス」は、黒海艦隊の最新のプロジェクト18280偵察艦である(同プロジェクトの2番艦)。
艦隊の通信及び指揮の保障、偵察及び電波電子戦闘の実施、アメリカの対ミサイル防衛システムのコンポーネントの追尾の為に意図されている。
「ワシーリー・ブイコフ」は、黒海艦隊の最新のプロジェクト22160哨戒艦である(同プロジェクトのトップ艦)。
領海、200海里排他的経済水域の保護、攻撃を予防する目的での艦隊の艦船及び基地の防護の為に意図されている。
ミサイル複合体「カリブル」を装備できる。

アメリカ海軍を含む北大西洋条約機構加盟国海軍の軍艦は、定期的に黒海へ入っています。
ただし、モントルー条約の規定により、黒海沿岸諸国では無い国(無論、今回のネーデルラント、カナダ、スペインも含まれる)の海軍の艦船は、21日しか黒海に滞在できないと定められている為、この規定に抵触しないサイクルで黒海への進入を繰り返しています。
2019年1月6日、アメリカ海軍のドック型揚陸艦「フォート・マクヘンリー 」(1987年8月8日就役)が黒海へ入り、黒海艦隊の警備艦「プイトリーヴイ」(1982年2月9日就役)が監視任務に就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海でアメリカ海軍のドック型揚陸艦フォート・マクヘンリーを監視する]
「フォート・マクヘンリー 」は1月11日にボスポラス海峡を南下して黒海から去りました。
1月19日夜、アメリカ海軍のミサイル駆逐艦DDG-75「ドナルド・クック」(1998年12月4日就役)がボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。
【合衆国軍艦ドナルド・クック(DDG 75)公式サイト】
「プイトリーヴイ」は、今度は「ドナルド・クック」の監視任務に就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海でアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]
「ドナルド・クック」は1月28日にボスポラス海峡を南下して黒海から去りました。
2月19日、「ドナルド・クック」は再び黒海へ入りました。
その「ドナルド・クック」の監視任務に就いたのは、昨年(2019年)に就役したばかりの黒海艦隊の最新鋭艦2隻~プロジェクト21631小型ロケット艦の7番艦「オレホヴォ・ズエヴォ」(2018年12月10日就役)とプロジェクト18280中型偵察艦の2番艦「イワン・フルス」(2018年6月25日就役)でした。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォと偵察艦イワン・フルスは黒海へ進入したアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]
3月28日には、ネーデルラント海軍のフリゲート「エヴェルトセン」、カナダ海軍のフリゲート「トロント」、スペイン海軍のフリゲート「サンタ・マリア」が黒海へ入りました。
そして黒海艦隊は、先月にアメリカ海軍の駆逐艦を追跡した偵察艦「イワン・フルス」と、昨年12月20日に就役した最新鋭哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」を監視の為に派遣する事になりました。
哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は、3月27日からノヴォロシースク沖で戦闘訓練を行なっていましたが、そのままNATOのフリゲートの監視の為に派遣される事になったようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク沖で射撃訓練を実施した]
偵察艦「イワン・フルス」は、3月20日にセヴァストーポリを出航しています。

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