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ロシア海軍の新世代掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは屋内造船台から出渠した


『タス通信』より
2019年4月2日配信
【対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」はサンクトペテルブルク工場の船台から出渠した】
サンクトペテルブルク、4月2日/タス通信

『中部ネヴァ川造船工場』(『統合造船業営団』へ加入)の職員は、プロジェクト12700対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」を船台から出渠させ、更なる工事を外部船台で続ける。
同社広報サービスは発表した。

「今年3月、造船所の専門技術者は、艦の船体及び上部構造物の形成、システム及び機構の取り付け作業を完了しました。
更なる艤装工事は外部船台で継続されます。
工場の労働者には、掃海艦の上部構造物の形成完了、マスト装置、アンテナ機器及び艦内総合システムの据え付けが控えています」

同社の声明では、こう述べられた。

プロジェクト12700「アレクサンドリト」対機雷防衛艦は890トンの排水量を有し、全長は62メートル、幅10メートル。

シリーズのトップ艦「アレクサンドル・オブホフ」は2016年にロシア連邦海軍へ引き渡された。
2018年末、同社はプロジェクト12700の第2の受注(最初の生産艦)~海洋掃海艦「イワン・アントノフ」を納入した。
今、「ウラジーミル・イェメリヤノフ」に加え、『中部ネヴァ川造船工場』の造船台では、更なる2隻の「アレクサンドリト」「ゲオルギー・クルバトフ」「ヤーコフ・バリャーエフ」が様々な準備段階に在る。

機雷への対処の為、艦は様々な種類の掃海具、更には遠隔操作及び自動無人水中装置を使用できる。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦が建造されていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなります。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)
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1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日にサンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]
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2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]
この為、「ゲオルギー・クルバトフ」の進水と就役は延期される事になり、後続の3番艦が先に就役しました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
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4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は2017年4月20日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフはサンクトペテルブルクで起工された]
2019年4月2日に屋内造船台より出渠しました。
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就役は2019年12月末に予定されています。

5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

2019年に起工される7番艦は、2017年5月に死去した元ロシア海軍中将アナトーリー・シレモフ氏の名前が付けられるようです。
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