ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはシリア沖へ行く
- カテゴリ:地中海情勢(2019年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2019年4月6日11時45分配信
【黒海艦隊の掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は黒海海峡の通行を開始した】
黒海艦隊の海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、ロシア海軍常設グループの一員として行動する為、地中海へ向かった。
現在、乗組員は、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を行なっている。
計画ローテーションに基づき、海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、2018年12月から遠海ゾーンで任務を遂行している海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」と交代する。
対機雷艦の乗組員にとって、これは、今年初の地中海への出航である。
プロジェクト02668「アガート」海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、元々はベトナム海軍向けのプロジェクト266MEとして1994年にサンクトペテルブルクで起工されましたが、ベトナムがキャンセルした為に工事は中断しました。
その後、新世代掃海艦の為の機器のテスト用として建造が再開される事になり、2006年5月26日に進水しました。
[新型掃海艦プロジェクト02668「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」]
2007年7月25日からフィンランド湾で洋上試験を開始しました。
[新型掃海艇「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」洋上テスト開始 ]
洋上試験は2008年も続けられました。
[新型掃海艇「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」近影(2008年2月23日) ]
[新型掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリン近影(2008年6月12日) ]
2008年7月29日に内陸水路経由で黒海沿岸のノヴォロシースクへ回航されました。
[ノヴォロシースクの掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」]
2009年1月17日にノヴォロシースクで海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[ロシア海軍新掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」就役 ]
以後、ノヴォロシースク海軍基地をベースに黒海で活動しています。
2017年4月5日には黒海東岸でトルコ海軍との合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]
就役以来、黒海から出た事の無かった「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」でしたが、2018年1月21日にボスポラス海峡を南下して初めて地中海へ入り、2月24日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはシリア沖へ到着した]
シリア沖でパトロールを行なっていた「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、5月29日に地中海を去り、その後、ノヴォロシースク基地へ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンは地中海を去り、母港ノヴォロシースクへの帰路に就いた]
その後、ケルチ海峡のクリミア大橋の警備任務に就いていました。
[クリミア大橋を警護していたロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはケルチ港へ入った]
2019年4月6日、「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、黒海と地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
今後、「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、ボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して地中海へ入り、シリア沖へ向かいます。
「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、2018年12月下旬から地中海東部(シリア沖)に滞在している「イワン・ゴルベツ」と交代します。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦イワン・ゴルベツはシリア沖へ到着した]
ロシア海軍は、2016年2月以降、交代で掃海艦1隻を常にシリア沖へ展開させています。
[ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦はシリア沖で活動する]
- 関連記事
-
- ロシア海軍黒海艦隊の軍艦は地中海東部で夜間の通信訓練を行なった
- ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部へ到着した
- ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはシリア沖へ行く
- ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦クラスノダールで緊急手術が行なわれた
- ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドは地中海を去り、黒海へ入った
スポンサーサイト