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ロシア海軍は2019年に10基の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーを受け取る

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『タス通信』より
2019年4月12日19時33分配信
【ロシア軍は2019年に10基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を受け取る】
モスクワ、4月12日/タス通信

ロシア連邦軍は、今年に移動および駐留サイロ複合体「ヤルス」の為の21基の大陸間弾道ミサイル、更には10基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を受け取る。
金曜日、『ヴォトキンスク工場』総取締役ヴィクトール・トルマチェフは述べた。

「2019年の国家防衛発注の枠組みにおいて、『ヴォトキンスク工場』は、50基の作戦-戦術ミサイル複合体イスカンデル-M、移動および駐留サイロ複合体ヤルスの為の21基の大陸間弾道ミサイル、更には10基の大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の製造を行ないます」
トルマチェフ
は話した。

彼によると、現在、同社は、全ての種類の試験の実施、軍の代表者の受け入れ、軍部隊への地上移動ミサイル複合体「ヤルス」の為の4基の大陸間弾道ミサイル、更には複合体「イスカンデル-M」の為の14基のミサイルの発送の準備を整えている。

「当社の2019年の国家防衛発注の履行義務は、指定期限までに完全に遂行されるでしょう」
総取締役は強調した。



R-30「ブラヴァー」は、陸上用大陸間弾道ミサイルRT-2PM2「トーポリ-M」をベースにして『モスクワ熱技術研究所』が開発した潜水艦発射弾道ミサイルです。
(生産は『ヴォトキンスク工場』)

プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦は、元々は『マケーエフ記念国立ロケットセンター』が設計した弾道ミサイルR-39UTTkh「バルク」を搭載する予定でしたが、その「バルク」の発射試験が一度も成功しなかった為、「バルク」の開発は中止されました。
[幻と消えたSLBM「バルク」]

そして1998年、「バルク」に代わる新たな弾道ミサイルとしてR-30「ブラヴァー」の開発がスタートしました。

しかし、『モスクワ熱技術研究所』潜水艦発射弾道ミサイルの開発経験が無く、開発予算も十分ではなかった為に陸上からのミサイル発射試験は一度も行なわれず(エンジンの試験のみ)、いきなり原子力潜水艦からの発射試験を行なうという強引な手法を取った為、初期には失敗を重ねました。

2010年以降には問題点は改正されたらしく、完全に試射が失敗したのは一度だけになりました。

R-30「ブラヴァー」は、現在までに26回の試射が実施され、この内の7回が完全な失敗に終わっています。

1回目:2004年9月23日-成功
2回目:2005年9月27日-成功
3回目:2005年12月21日-成功
4回目:2006年9月7日-失敗
5回目:2006年10月25日-失敗
6回目:2006年12月24日-失敗
7回目:2007年6月28日-成功
8回目:2008年9月18日-成功
9回目:2008年11月28日-成功
10回目:2008年12月23日-失敗
11回目:2009年7月15日-失敗
12回目:2009年12月9日-失敗
13回目:2010年10月7日-成功
14回目:2010年10月29日-成功
15回目:2011年6月28日-成功
16回目:2011年8月27日-成功
17回目:2011年10月28日-成功

18回目:2011年12月23日-成功
19回目:2013年9月6日-失敗
20回目:2014年9月10日-成功
21回目:2014年10月29日-成功
22回目:2014年11月28日-成功
23回目:2015年11月14日-成功
24回目:2016年9月27日-部分的に成功
25回目:2017年6月26日-成功
26回目:2018年5月22日-成功


14回目(2010年10月29日)までの発射試験はプロジェクト941UM重原子力戦略用途ロケット水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」から実施されましたが、15回目以降は「ボレイ」級戦略原潜3隻(ユーリー・ドルゴルーキー、アレクサンドル・ネフスキー、ウラジーミル・モノマーフ)から実施されています。

R-30「ブラヴァー」は、2018年6月頃にロシア海軍へ軍備採用(制式採用)されたようです。
[潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーはロシア海軍へ制式採用された]


2019年中には、10基のR-30「ブラヴァー」ロシア海軍へ引き渡されます。


これまでのソ連/ロシア潜水艦用弾道ミサイルが改良を繰り返して来たのと同様に、当然ながら「ブラヴァー」も、今後改良型が作られる事になります。
[ロシア海軍の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーは改良される]

「ブラヴァー」の改良については、コストダウンや効率性のアップ(おそらくは命中精度の向上)の他に、最大射程距離が12000kmに伸び、弾頭重量も1.5倍以上(約1800kg)に増大します。
[ロシア海軍の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーは改良され、射程距離と弾道重量が増加する]
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