ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ドミトリー・ロガチョフはヘリコプターの着艦訓練を行なった
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年4月12日13時47分配信
【黒海艦隊海上航空隊のヘリコプターKa-27PS乗員は航行試験中の哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」への着艦へ取り組んだ】
黒海艦隊海上航空隊のヘリコプターKa-27PS乗員は、哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」との組織的連携へ取り組んだ。
ヘリコプター乗員の演習活動実施中、正確な水平線指示及び射撃傾斜指示の下での艦の発着場からの飛行実施特性が判定され、更には発着場上での2度の空中停止からの離脱という状況へ取り組んだ。
次に、「ドミトリー・ロガチョフ」の対空防衛班は、空中攻撃手段へ対処する演習を行ない、低空飛行目標を探知し、進路を追跡し、仮想撃破した。
演習は、哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」の国家受領航行試験実施計画に沿った黒海艦隊海上航空隊の戦闘訓練計画の枠組みで実施された。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国のゼレノドリスク造船所です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
プロジェクト22160哨戒艦の2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」は、2014年7月25日に起工され、2017年末頃にゼレノドリスクから内陸水路を通って黒海沿岸のケルチ市の『ザリフ造船所』まで運ばれ、ここで艤装が行われました。


「ドミトリー・ロガチョフ」の乗組員の編成は2018年3月下旬までに完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は新型哨戒艦ドミトリー・ロガチョフの乗組員の編成を完了した]
2018年9月後半にノヴォロシースク海軍基地で消磁作業を行ないました。

2018年11月26日に出航し、黒海で砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ドミトリー・ロガチョフは黒海で砲撃試験を行なった]
その後、ノヴォロシースクを出航し、12月4日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ドミトリー・ロガチョフはセヴァストーポリへ到着した]

2019年1月中旬に洋上試験の為に出航し、1月14日にセヴァストーポリへ帰投しました。

その後、また洋上試験の為に出航し、1月18日にセヴァストーポリへ帰投しました。

1月31日には洋上で捜索救助ヘリコプターKa-27PSの着艦試験などが行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ドミトリー・ロガチョフはヘリコプターの着艦試験を行なった]

2019年2月にも洋上試験を行ないました。

その後も「ドミトリー・ロガチョフ」の洋上試験は続けられ、4月12日には、捜索救助ヘリコプターKa-27PSの着艦訓練が行なわれました。
「ドミトリー・ロガチョフ」のロシア海軍への引き渡しは、2019年4月中になるようです。
[第2のプロジェクト22160哨戒艦ドミトリー・ロガチョフは2019年4月にロシア海軍へ就役する]
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、この内の1隻が就役しています。
今回の記事で触れられていますが、プロジェクト22160哨戒艦は、元々はドイツ製のMTUディーゼルエンジンを搭載する予定でしたが、2014年春以降のヨーロッパ諸国の対ロシア経済制裁によりエンジンを輸入できなくなった為、ロシア製ディーゼルへ変更する事になり、建造の遅延を招きました。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年4月就役予定
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年就役予定
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2020年就役予定
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2021年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2022年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]
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