ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲート"アドミラル・アメリコ"と"アドミラル・チチャーゴフ"はサンクトペテルブルクで起工された

『タス通信』より
2019年4月23日20時49分配信
【プーチンは『北方造船所』での2隻のフリゲートの起工式典へ参加した】
サンクトペテルブルク、4月23日/タス通信
ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、造船工場『北方造船所』での2隻のプロジェクト22350フリゲートシリーズの起工式典へ出席した。
『北方計画設計局』により開発されたプロジェクト22350は、遠海ゾーンでの戦闘行動実施の為に意図されている。
1隻目の艦は「アドミラル・アメリコ」、2隻目は「アドミラル・チチャーゴフ」の名を持つ。


国家元首は、1隻目のフリゲートの起工記念板を取り付けた。


2隻目への起工記念板の取り付けには、ユーリー・ボリソフ副首相、セルゲイ・ショイグ国防相、デニス・マントゥロフ産業貿易相が参加した。
ニコライ・アメリコ大将は、その勤務中に海軍の発展へ著しく貢献し、大祖国戦争期間には、レニングラード防衛戦へ積極的に参加した。

ワシーリー・チチャーゴフ大将(1726~1809年)は、ロシア艦隊指揮官にして極地探検家である。

スウェーデン戦争時には艦隊指揮官であり、彼はエーランド、レヴァル、そしてヴィボルグ湾の海戦で、優勢な敵部隊に勝利を収めた。
同時に、起工後、造船所では、プロジェクト20386コルベット「メルクーリイ」の船体ブロックの更なる接合が行なわれた。
コルベットは、1829年5月のロシア-トルコ戦争中、2隻の戦列艦との不利な戦闘で勝利を収め、これにより聖ゲオルギー旗を授与されたブリッグ「メルクーリイ」に敬意を表して命名された。
プロジェクト20386は中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
「メルクーリイ」は同プロジェクトのトップ艦である。
コルベットは、戦闘行動の実施、海上経済活動施設の保護の為に意図されている。
『北方造船所』(最初の名前は『プチロフスカヤ』)は1912年11月14日に設立された。
造船所は、我が国の主要な防衛産業企業の1つである。
100年間の歴史の中で造船所は、ロケット巡洋艦、対空防衛艦、大型対潜艦、駆逐艦、客船、貨物船を含む約600隻の海軍の為の水上艦及び民間船隊の為の商船を建造した。
同社の受注文書には、フリゲート及びコルベットのシリーズ、更には様々な民間用途の船が有る。

ロシア海軍の為の1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、現在までにサンクトペテルブルクの『北方造船所』で4隻が起工され、1番艦は2018年7月28日に就役しました。
1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥ゴルシコフ)(艦番号454)は2006年2月1日に起工、2010年10月28日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ引き渡されました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
その後、2019年2月末からは遠距離航海を行なっています。
[フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"遠距離航海(2019年2月-)]
2番艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」(海軍元帥カサトノフ)(艦番号431)は2009年11月26日に起工、2014年12月12日に進水し、2018年12月下旬から洋上試験が始まりました。
ロシア海軍への引き渡しは2019年12月に予定されています。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]
3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は2012年2月1日に起工されました。
4番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥イサコフ)は2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]
3番艦と4番艦は、ガスタービンエンジンの供給が大幅に遅延した為、建造も遅延しています。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]
3番艦は2021年末、4番艦は2022年末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦は2021年末と2022年末にロシア海軍へ引き渡される]
建造が4番艦でストップしているプロジェクト22350ですが、最近になって2隻が追加建造される事になりました。
[ロシア海軍の為の更なる2隻のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートが2019年に起工される]
そして2019年4月23日、2隻のプロジェクト22350フリゲートが『北方造船所』で一斉に起工されました。
[2019年4月23日にロシア海軍の為の2隻のプロジェクト22350フリゲートと2隻のプロジェクト11711大型揚陸艦が起工される]
[ロシア海軍の新たなプロジェクト22350フリゲートはアドミラル・アメリコ及びアドミラル・チチャーゴフと命名される]
プロジェクト22350フリゲート5番艦「アドミラル・アメリコ」起工記念板

プロジェクト22350フリゲート6番艦「アドミラル・チチャーゴフ」起工記念板

新たに起工された2隻のフリゲートは、有翼ミサイル「カリブル」の発射機が24基に増加します。
(1番艦~4番艦は16基)
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年4月23日13時22分配信
【第5と第6の「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲートは24基の「カリブル」で武装する】
「アドミラル・アメリコ」は2024年、「アドミラル・チチャーゴフ」は2025年に就役予定です。
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