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ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2019』が始まった




『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2019年4月29日11時28分配信
【中国の青島港でロシア-中国海軍演習『海洋協同-2019』の公式開始式典が開催された】

本日(4月29日)、中国青島港へ、数時間前に業務寄港の為に太平洋艦隊戦闘艦支隊が到着し、ロシア-中国双務海軍演習『海洋協同-2019』の公式開始式典が開催された。

支隊の構成には、太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・トリブツ」、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」、大型揚陸艦「オスリャービャ」、救助船「イーゴリ・ベロウソフ」、中型海洋給油船「イルクト」が含まれる。

式典は、中国海軍司令部で開催された。
それには、演習全体の統制を行なうロシア海軍副総司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将と中国海軍副司令員チュウ・ヤンペン(邱延鵬)中将が出席した。
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式典の公式部門が完了し、両国の戦闘艦支隊指揮官へ、海上での部隊の行動に関する命令書が手渡された。

演習の沿岸部門は、以前に達した合意に沿って、4月29日と30日に行なわれる。
両国の艦は、5月1日から4日まで海上での実地行動へ取り組む。



ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年、2016年、2017年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

『海洋協同-2016』:2016年9月中旬に南シナ海で実施
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

『海洋協同-2017』
第1段階:2017年7月下旬にバルト海で実施
第2段階:2017年9月下旬に日本海及びオホーツク海で実施

[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

2015年7月26日に承認された新たな『ロシア連邦海洋ドクトリン』においては、中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]


そして、2019年の『海洋協同-2019』は、同年4月29日~5月4日に実施される事になりました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2019』は2019年4月29日から5月4日まで青島沖で実施される]


2019年4月1日、「アドミラル・ヴィノグラードフ」「アドミラル・トリブツ」、そして中型海洋給油船「イルクト」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、アジア太平洋地域への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

太平洋艦隊艦船支隊は4月2日午後11時以降に対馬海峡を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年4月3日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

4月8日、太平洋艦隊艦船支隊フィリピンマニラ港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラへ入港した]

マニラ滞在中、大型対潜艦2隻は一般公開されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフはマニラで一般公開された]

太平洋艦隊艦船支隊は4月13日にマニラを出航し、フィリピン海軍と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はマニラを去り、フィリピン海軍と合同演習を実施した]

4月16日にベトナムカムラン港へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港へ到着した]

4月21日にカムラン港を出航し、中国へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を去り、中国へ向かった]

4月24日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型揚陸艦「オスリャービャ」ウラジオストクを出航し、『海洋協同-2019』へ参加する為に中国青島へ向かいました。
その前(おそらくは4月22日頃)にはコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」、救助船「イーゴリ・べロウソフ」も出航しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは中国海軍との合同演習『海洋協同-2019』へ参加する為にウラジオストクを出航した]

コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」、救助船「イーゴリ・べロウソフ」、そしてプロジェクト877潜水艦1隻は4月24日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型揚陸艦「オスリャービャ」は4月26日に対馬海峡を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年4月27日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

ロシア太平洋艦隊広報部の発表では一切触れられていませんが、プロジェクト877潜水艦『海洋協同-2019』へ参加するようです。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2019』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはダメージコントロール訓練を行なった]
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その後、ベトナムから戻ってくる艦船支隊と、後から出航した艦船支隊黄海で合流し、4月29日に中国の青島港へ入港しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2019』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は青島港へ到着した]
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太平洋艦隊艦船支隊の入港後、『海洋協同-2019』の公式開始式典が開催されました。

今回、ロシア海軍側の演習統制官を務めるのは、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将です。
以前の『海洋協同』には、中将クラスの将官が演習統制官として派遣されていましたが、今回、初めて海軍大将が派遣されました。

ロシア海軍からは、この8隻が『海洋協同-2019』へ参加するようです。
ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)
大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(1989年5月1日就役)
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(1986年2月15日就役)
コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(2017年7月20日就役)
大型揚陸艦「オスリャービャ」(1981年12月19日就役)
救助船「イーゴリ・べロウソフ」(2015年12月25日就役)
中型海洋給油船「イルクト」(1975年12月就役)
プロジェクト877潜水艦1隻(艦名不明)
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