ニコライ・エフメノフ大将はロシア海軍総司令官に就任した
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『タス通信』より
2019年5月8日18時21分配信
【新たなロシア海軍総司令官にニコライ・エフメノフが任命された】
モスクワ、5月8日/タス通信
これまで北方艦隊司令官だったニコライ・エフメノフ大将は、ロシア海軍総司令官に任命された。
ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンの然るべき指示書は、水曜日の電話会議においてセルゲイ・ショイグ国防相により読み上げられた。
「2019年5月3日付のロシア連邦大統領令第203号による任命です:海軍総司令官-ニコライ・アナトリエヴィチ・エフメノフ大将。北方艦隊司令官-アレクサンドル・アレクセイヴィチ・モイセーエフ中将。
黒海艦隊司令官-イーゴリ・ウラジーミロヴィチ・オシポフ中将」
ショイグは話した。
彼は、これまで総司令官だったウラジーミル・コロリョーフ大将は、46年に渡った軍務を完了した事を指摘した。
「これまでに彼は、我が国の防衛力の強化の為、多くの事を成し遂げました。
彼の指揮下で、海軍は国際テロリストとの戦いを成功させ、長期にわたる中断後、世界の大洋における海軍の存在を復活させました。
海軍には、新たな潜水艦プロジェクト"ボレイ"及び"ヤーセン"が受け入れられました。
論理的アプローチにより作り上げられた2050年までの造船プログラムが遂行されます」
国防相は話し、提督の働きに感謝した。

ウラジーミル・イワノヴィチ・コロリョーフは、1955年2月1日に生まれ、1977年にフルンゼ記念海軍兵学校を卒業した後、北方艦隊の原子力潜水艦K-467へ配属され、1981年から原子力潜水艦K-495副長を務め、1987年には原子力潜水艦K-488艦長、1988年にはK-387艦長に任命されました。
1993年12月から第24潜水艦師団副司令官、1996年4月からは北方艦隊司令部の対潜防衛部門の部長を務め、2000年には第24潜水艦師団司令官、2002年3月~8月にはガジエヴォ基地司令官、2002年9月には第12潜水戦隊参謀長、2005年8月には同戦隊司令官に就任しました。
2007年には北方艦隊副司令官に任命され、2008年9月から2009年3月の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の遠距離航海の指揮官を務めました。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]
2009年8月から北方艦隊第1副司令官兼参謀長を務め、2010年7月には黒海艦隊司令官に任命されました。
2011年6月23日には北方艦隊司令官に任命されました。
2013年2月20日には海軍大将へ昇進し、2014年12月1日からは北方統合戦略コマンド司令官を兼任しました。
(北方統合戦略コマンド司令官は北方艦隊司令官の兼任)
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]
2015年11月からロシア海軍総司令官代行となり、2016年4月には正式にロシア海軍総司令官へ任命されました。
[北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ提督はロシア海軍総司令官代行に任命された]
[ウラジーミル・コロリョーフ提督は正式にロシア海軍総司令官に就任した]
それから3年を経て、コロリョーフ提督は海軍を引退する事になり、後任には北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ大将が任命されました。
ニコライ・アナトリエヴィチ・エフメノフは1962年4月2日に生まれ、1987年にレーニン共産党青年団記念海軍兵学校(潜水艦乗り育成)を卒業し、太平洋艦隊の原子力潜水艦で勤務しました。
1990年代後半には原子力潜水艦K-490とK-506の艦長を務め、1999年には第25潜水艦師団参謀長、2003年には副司令官、2004年には司令官に任命されました。
2006年には第16潜水戦隊参謀長、2010年には司令官、2012年には太平洋艦隊潜水艦部隊司令官に任命されました。
2012年9月から北方艦隊第1副司令官兼参謀長を務め、2015年11月には司令官代行となり、2016年4月には上記のコロリョーフ提督の後任の北方艦隊司令官となりました。
[ニコライ・エフメノフ中将は新たなロシア海軍北方艦隊司令官へ任命される]
2017年12月12日には海軍大将へ昇進しました。
そして2019年5月、またもコロリョーフ提督の後任として、今度はロシア海軍総司令官に就任しました。
エフメノフ提督がロシア海軍総司令官へ就任した事により、後任の北方艦隊司令官には、黒海艦隊司令官アレクサンドル・アレクセーヴィチ・モイセーエフ中将(1962年4月16日生まれ、エフメノフ提督と同年)が任命されました。

[アレクサンドル・モイセーエフ中将はロシア海軍黒海艦隊司令官に任命された]
そして、モイセーエフ提督の後任の黒海艦隊司令官には、ロシア連邦軍参謀本部次長イーゴリ・ウラジーミロヴィチ・オシポフ中将(1973年3月6日生まれ)が任命されました。

オシポフ中将は、これまでにカスピ小艦隊司令官を務めた事が有ります。
2015年10月7日と11月20日にカスピ小艦隊のロケット艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」がカスピ海南方からシリアへ巡航ミサイル「カリブル」を発射しましたが、この時のカスピ小艦隊司令官がイーゴリ・オシポフ少将(当時)でした。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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