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ロシア海軍のイワン・ロゴフ級大型揚陸艦ミトロファン・モスカレンコは解体される

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『タス通信』より
2019年5月9日0時14分配信
【情報筋:北方艦隊の「ノソローク」(サイ)は解体へと向かう】
モスクワ、5月8日/タス通信

2002年から予備役に編入されている北方艦隊大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」は解体へと向かう。
『タス通信』は水曜日に造船分野の情報提供者より伝えられた。

「昨日(5月7日)、今後の解体の為、大型揚陸艦は曳航されてセヴェロモルスクからムルマンスクへ向かいました」
彼は話し、艦の解体は、おそらくは第35艦船修理工場(『統合造船業営団』へ加入している艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の支所)で実施されると説明した。

大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」は1984年に起工され、1990年に海軍へ引き渡された。

プロジェクト1174「ノソローク」は、揚陸部隊を輸送し、上陸させる大洋手段として考案された。
同プロジェクト艦は、沿バルト造船工場『ヤンターリ』で合計3隻が建造された。
この内の2隻は、最終時には予備役として在った。

プロジェクト1174大型揚陸艦は、実質的にはヘリコプター揚陸ドック艦である。
その排水量は14000トン、4機のKa-29ヘリコプターを搭載する。
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ドック室には数隻の揚陸艇を配置できる。
戦車倉及び艇が不在のドック室には、50両までのPT-76戦車或いは80両までの装甲輸送車及び歩兵戦闘車、或いは120両の車両を受け入れる事が出来る。
あらゆる組み合わせの機材を積載できる。
揚陸隊員は500名である。

フランスが、ロシアの為に建造した2隻のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」の引き渡しを拒否した後、一時期、2隻のプロジェクト1174大型揚陸艦の技術的準備状態の回復による復帰の問題が検討された。



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プロジェクト1174「ノソローク」大型揚陸艦の3番艦「ミトロファン・モスカレンコ」は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で1984年5月に起工され、1988年に進水し、1990年9月23日にソ連海軍へ就役しました。

北方艦隊へ編入された「ミトロファン・モスカレンコ」ですが、その後もバルト海に留まり、ソ連邦解体後の1992年には、バルト三国などに駐留していたバルト艦隊部隊の機材や人員撤収に従事しました。
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1994年には大西洋作戦戦隊へ編入されました。

2001年7月にはコラ多種戦力小艦隊へ編入されましたが、翌2002年には予備役に編入されました。

2006年12月18日付でロシア海軍から除籍されました。

除籍後もセヴェロモルスク基地に係留されており、2011年以降はセヴェロモルスク郊外の埠頭へ移動しました。

セヴェロモルスク基地「ミトロファン・モスカレンコ」
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セヴェロモルスク郊外の「ミトロファン・モスカレンコ」
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その後もセヴェロモルスク郊外に係留されたままの「ミトロファン・モスカレンコ」ですが、2019年5月7日にムルマンスクへ曳航されて行きました。

今後、「ミトロファン・モスカレンコ」ムルマンスクで解体されるようです。
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