ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは遠距離航海を終えて母港へ帰投した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年5月18日11時54分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」は遠距離航海任務を遂行し、北方艦隊主要基地へ到着した】
本日(5月18日)、北方艦隊主要基地では、8ヶ月以上続いた遠距離航海任務を遂行した大型対潜艦「セヴェロモルスク」との会合が行なわれた。
埠頭で艦の乗組員は、北方艦隊司令部及びコラ多種戦力小艦隊司令部、閉鎖行政区域セヴェロモルスク市庁の代表、乗組員の家族及び親類に出迎えられた。
北方艦隊参謀長ウラジーミル・グリシェチキン中将は、指示された任務を滞りなく遂行したとの報告を受けた。
北方艦隊参謀長は、遠距離航海を完了して祖国へ戻った北方艦隊将兵を前にして、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の名で祝福した。
彼は指摘した。
「大型対潜艦セヴェロモルスの遠距離航海は、任務を果たした規模、その継続期間においてユニークなものでした」
ウラジーミル・グリシェチキン中将は述べた。
「総計で256日間続いた遠距離航海は2段階から成り、北方艦隊の艦は42300海里以上を航行し、一連の軍事-外交任務を遂行し、アルジェ港、ヴィクトリア港、ペンバ港、アンツィラナナ港、ジブチ港、カラチ港、リマソール港へ到着し、アデン湾で対海賊へ指向されるロシア-日本海軍国際演習へ、インド洋で対海賊活動のロシア-パキスタン国際演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加しました」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、昨年7月5日に始まった。
この間に艦は大西洋及びインド洋で行動した。
クロンシュタット泊地の主要海軍パレードと、地中海のロシア海軍グループの兵種間演習、更には一連の国際演習へ参加した。
北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」(「619」、1988年1月24日就役)とロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(「055」、1986年11月5日就役、2016年12月末に近代化改装完了)は、『ロシア海軍の日』(7月29日)にクロンシュタットで行なわれる観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、2018年7月4日にセヴェロモルスク基地を出航しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]
2018年7月15日、『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する他の北方艦隊所属艦と共にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]
7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
観艦式が終わった後、他の北方艦隊所属艦と共にクロンシュタットを去り、8月1日から他の艦隊の観艦式参加艦と共にバルト海で演習を開始しました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]
演習終了後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」及び大型対潜艦「セヴェロモルスク」はバルト海から北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは英仏海峡へ向かった]
8月8日にラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、8月9日から大西洋北部で演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは北大西洋で演習を開始した]
8月11日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
8月15日にアルジェリアの首都アルジェへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェを訪れた]
8月19日にアルジェを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェリアを去った]
8月23日には地中海中部で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]
9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍とロシア航空宇宙軍の大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]
その後も2隻は地中海東部に滞在していましたが、大型対潜艦「セヴェロモルスク」はロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と別れ、9月21日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で海賊対処任務に就く]

10月1日にアデン湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは海賊対処任務の為にアデン湾へ入った]
10月5日にセーシェル諸島のヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島のヴィクトリア港へ寄港した]
10月9日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島を去った]
10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」はモザンビークのペンバ港(ポルト・アメリア)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを訪れた]
10月17日にペンバ港(ポルト・アメリア)を出航し、次の訪問地マダガスカルへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを去り、マダガスカルへ向かった]
10月21日、マダガスカル島のアンツィラナナ港(ディエゴ・スアレス)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルのアンツィラナナを訪れた]
10月24日にアンツィラナナ港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルを去った]
10月29日、「セヴェロモルスク」は再びセーシェル諸島のヴィクトリア港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年10月29日13時52分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はセーシェルへの業務寄港を行なった】
11月3日にヴィクトリア港を去り、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは2度目のセーシェル訪問を終え、アデン湾へ向かった]
11月10日にはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦「いかづち」(2001年3月14日就役)と合同演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦と合同演習を行なった]

11月12日にジブチへ寄港し、11月14日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを訪れた]
11月19日、海賊対処任務として、紅海からアデン湾を通過してアラビア海へ行くインドの貨物船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾でインドの貨物船を護衛する]
11月27日にパキスタンのカラチ港へ入港しました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンのカラチを訪れた]
11月30日にカラチ港を出航し、パキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加する]
その後、パキスタンを去り、12月11日に再びジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは再びジブチを訪れた]

12月13日にジブチを出航し、紅海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを去り、紅海へ向かった]

12月20日にスエズ運河を通過して地中海東部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河へ入った]

12月22日、キプロス島のリマソール港へ入港しました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部へ入り、キプロスのリマソールを訪れた]
12月25日、キプロス国家守備隊の海上部隊司令官が「セヴェロモルスク」を訪れました。
[キプロス国家守備隊海上部隊司令官はロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクを訪れた]
12月26日にリマソール港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはキプロスを去った]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、2019年の元旦を地中海で迎えました。
[ロシア海軍の70隻以上の艦船は洋上で新年(2019年)を迎えた]
2019年1月8日、「セヴェロモルスク」はダーダネルス海峡を通過してマルマラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはダーダネルス海峡を通過してマルマラ海へ入った]

翌1月9日にはボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはボスポラス海峡を通過して黒海へ入った]
1月10日、「セヴェロモルスク」は、クリミア半島の黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはクリミア半島のセヴァストーポリへ入港した]
「セヴェロモルスク」は1ヶ月以上セヴァストーポリに滞在し、この間に艦のメンテナンスを行ない、乗組員は交代で休暇を取って帰省しました。
2月18日、メンテナンスを完了した「セヴェロモルスク」は、点検の為に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはメンテナンス後の点検の為に黒海へ出た]
その後、セヴァストーポリへ戻っていましたが、3月13日に同港を抜錨し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセヴァストーポリを去った]
3月15日にボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海へ入った]
4月2日には地中海東部で潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で潜水艦捜索演習を行なった]
4月10日、「セヴェロモルスク」は再びキプロスのリマソール港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは再びキプロスのリマソールを訪れた]
4月12日にリマソール港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはキプロスのリマソールを去り、地中海東部での活動を継続する]
その後も地中海東部に留まっていたようですが、4月下旬には西方への移動を開始し、4月29日にはシチリア海峡を通過して地中海西部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海西部へ入った]
5月3日にはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入った]
5月6日までにビスケー湾を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは英仏海峡へ入る]
5月7日には投錨停泊して給油船「ヴャージマ」(1982年9月29日就役)から補給を受け、5月8日に英仏海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは英仏海峡へ入った]
海峡通過中の5月9日には、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争のロシア側公式呼称)の勝利74周年を祝う行事が艦内で開催されました。
「セヴェロモルスク」は英仏海峡を抜け、北海を通過して5月13日にはノルウェー海南部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェー海へ入った]

5月16日にはノルウェー海北部で実弾射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェー海北部で戦闘訓練を実施した]
5月17日にはバレンツ海で艦載ヘリコプターKa-27PL(対潜型)とKa-27PS(捜索救助型)の飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行なった]
そして5月18日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、艦名と同じ名前の北方艦隊基地へ帰投しました。
今回、北方艦隊を代表して「セヴェロモルスク」乗組員を出迎えたウラジーミル・グリシェチキン中将は、2017年12月から同艦隊参謀長を務めています。

1965年1月1日生まれのグリシェチキン氏は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将及び北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将の3年後輩であり、1987年にフルンゼ記念海軍兵学校を卒業後、一貫して原子力潜水艦で勤務し、北方艦隊の949原子力水中巡洋艦K-525「アルハンゲリスク」副長、太平洋艦隊の949A原子力水中巡洋艦「オムスク」、「チェリャビンスク」副長、「トムスク」艦長を歴任した後、太平洋艦隊の第10潜水艦師団副司令官、第16潜水戦隊参謀長を務め、2012年4月からは北方艦隊潜水艦部隊参謀長、2016年4月からは北方艦隊潜水艦部隊司令官を務めました。
2018年12月に中将へ昇進しました。
なお、一緒に遠距離航海へ出発し、2018年9月中旬までは行動を共にしていたロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、2018年11月23日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海遠征を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]
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