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最新鋭掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは2020年にロシア海軍へ就役する

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『タス通信』より
2019年5月21日5時12分配信
【黒海艦隊は最新対機雷艦の受領は2020年に予定されている事を確認した】
セヴァストーポリ、5月21日/タス通信

黒海艦隊は、最新のプロジェクト12700機雷掃海艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」の受領を、国家試験実施後の2020年に予定している。
『タス通信』黒海艦隊より伝えられた。

「艦隊への掃海艦の引き渡しは、その準備状態と国家試験の終了から、2020年になるものと思われます」
艦隊は伝えた。

以前、艦の建造を行なっている『中部ネヴァ川造船工場』の総取締役ウラジーミル・セレドホは、掃海艦の軍への引き渡しは2020年に計画されていると述べた。

掃海艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」の起工式典は、2017年春に開催された。
それは、社会主義労働英雄で『中部ネヴァ川造船工場』の指導者だったウラジーミル・アレクサンドロヴィチ・イェメリヤノフに敬意を表して命名された。
艦は、『中部ネヴァ川造船工場』で起工されたプロジェクト12700「アレクサンドリト」ラインの4番目である。

プロジェクト12700「アレクサンドリト」対機雷防衛艦は890トンの排水量を有し、全長は62メートル、幅10メートル。
乗組員は44名を数える。
機雷への対処の為、艦は様々な種類の掃海具、更には遠隔操作及び自動無人水中装置を使用できる。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦が建造されていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなります。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


プロジェクト12700「アレクサンドリト」掃海艦の4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年4月20日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフはサンクトペテルブルクで起工された]

2019年4月2日に屋内造船台より出渠しました。

[ロシア海軍の新世代掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは屋内造船台から出渠した]

2019年5月下旬までに黒海艦隊の将兵で乗組員が編成され、サンクトペテルブルクで研修を開始しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年5月20日13時1分配信
【黒海艦隊は掃海艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」の乗組員を形成する】

「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は2019年5月30日に進水し、ロシア海軍への引き渡しは2020年前半に予定されています。
就役後は黒海艦隊へ編入されます。


プロジェクト12700掃海艦は、現在までに6隻が起工され、2隻がロシア海軍へ引き渡されています。

1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日に起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]
この為、「ゲオルギー・クルバトフ」の進水と就役は延期される事になり、後続の3番艦が先に就役しました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

2019年に起工される7番艦は、2017年5月に死去した元ロシア海軍中将アナトーリー・シレモフ氏の名前が付けられるようです。
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