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ロシア海軍のポンプジェット潜水艦アルローサはセヴァストーポリの浮きドックへ入った

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年5月31日11時41分配信
【潜水艦「アルローサ」はドックへ移動した】

5月末、プロジェクト877V(コード名「パルトゥス」)ディーゼルエレクトリック潜水艦「アルローサ」は、第13艦船修理工場のドックへ移動した。
『Mil.Press FlotProm』は、2014年夏からディーゼルエレクトリック潜水艦を修理していた同社の情報提供者より伝えられた。


艦隊の情報提供者は、この情報を確認し、ドック入渠は秋まで続くと説明した。

修理を完了した後、ディーゼルエレクトリック潜水艦は、バルト艦隊へ回航して勤務を続ける為に試験が必要である。

『Mil.Press FlotProm』の対談者によると、これは今年末までに実行されなければならない。
このような概要のクリミアの企業は、全てに先駆けて第13艦船修理工場が、その艦船修理複合体を復旧していると彼は付け加えた。

「第13艦船修理工場は、黒海艦隊の艦船の整備サービス及び修理プログラムを実現する為の発注が割り当てられている唯一の履行者です。
アルローサは、このタイプのディーゼルエレクトリック潜水艦の修理プロジェクトの試験版です」

情報提供者は要約した。

バルト海「アルローサ」バルト艦隊の戦闘訓練任務へ従事し、更には『アドミラルティ造船所』及び沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造される受注品の試験及び就役を支援する。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
ディーゼルエレクトリック潜水艦「アルローサ」
は、1988年5月17日にニジニノヴゴロド造船所『クラースノエ・ソルモヴォ』で起工された。
1989年9月10日に進水し、1990年12月30日に就役した。
2004年1月、1997年から潜水艦を後援している同名の株式会社に敬意を表し、「アルローサ」の名を受けた。

水上排水量-2300トン、水中排水量-3950トン、全長-76.2メートル、船体最大幅-9.9メートル、中間吃水-6.2メートル。
水上速力-10ノット、水中速力-17ノット。
作業潜航深度-240メートル、限界潜航深度-300メートル。
自立航行期間-45日。乗組員-52名。

兵装-6門の533mm魚雷発射管、18基の魚雷あるいは24基の機雷。

「アルローサ」は、最近にプロジェクト636.3「ワルシャワンカ」潜水艦が引き渡されるまで、長期に渡り、黒海艦隊で唯一の戦闘可能な潜水艦であった。
「アルローサ」と他のプロジェクト877潜水艦の主な相違点の1つは駆動複合体に有り、古典的なスクリュー推進器に代わりウォータージェットノズルが提供されている。



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ロシア黒海艦隊潜水艦B-871「アルローサ」(1990年12月1日就役)は、2014年6月からセヴァストーポリ第13艦船修理工場(黒海艦隊直営)で修理及び近代化が行なわれています。
[ロシア海軍黒海艦隊のポンプジェット潜水艦アルローサは近代化改装を行なう]
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦アルローサは近代化改装を行なっている]

「アルローサ」は、2016年4月18日までに『第13艦船修理工場』の浮きドックへ入渠しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のポンプジェット潜水艦アルローサは浮きドックへ入った]

その後、浮きドックを出渠し、『第13艦船修理工場』の岸壁に係留されています。

「アルローサ」の近代化改装作業の完了時期は何度も延期され、2017年末の完了予定も実現しませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦アルローサの近代化改装は2017年に完了する]

2014年から2016年に掛け、黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦6隻が就役した為、黒海艦隊にとっては、「アルローサ」の復帰を急ぐ必要性は無くなっています。
[プロジェクト06363潜水艦]

今や黒海艦隊では持て余されている「アルローサ」ですが、今度はバルト艦隊へ転属させるという話が出てきました。
[ロシア海軍のポンプジェット潜水艦アルローサはバルト艦隊へ転属する]

『第13艦船修理工場』の岸壁に係留されていた「アルローサ」でしたが、2019年5月末に同社の浮きドックへ入りました。

「アルローサ」の近代化改装作業の完了は2019年に予定されており、その後、バルト海へ回航されます。
[ロシア海軍のポンプジェット潜水艦アルローサの近代化改装は2019年に完了する]


現在、ロシア海軍に在籍するプロジェクト877潜水艦は計14隻です。

[北方艦隊]
B-808「ヤロスラヴリ」(1988年就役)
B-800「カルーガ」(1989年就役)
B-459「ウラジカフカース」(1990年就役)
B-471「マグ二トゴルスク」(1990年就役)
B-177「リぺツク」(1991年就役)

[太平洋艦隊]
B-394「ヌルラト」(1988年就役)
B-464「ウスチ・カムチャツスク」(1990年就役)
B-494「ウスチ・ボリシェレツク」(1990年就役)
B-187「コムソモリスク・ナ・アムーレ」(1991年就役)
B-190「クラスノカメンスク」(1992年就役)
B-345「モゴーチャ」(1994年就役)

[バルト艦隊]
B-227「ヴィボルグ」(1983年就役)
B-806「ドミトロフ」(1986年就役)

[黒海艦隊]
B-871「アルローサ」(1990年就役)


これらの潜水艦の大半は、順次寿命延長改修工事が行なわれ、暫くの間は現役に留まります。

この他、2014年からは改良型のプロジェクト06363潜水艦が6隻就役しています。
[黒海艦隊]
B-261「ノヴォロシースク」(2014年就役)
B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(2014年就役)
B-262「スタールイ・オスコル」(2015年就役)
B-265「クラスノダール」(2015年就役)
B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」(2016年就役)
B-271「コルピノ」(2016年就役)


今後、プロジェクト06363潜水艦は、太平洋艦隊向けにも6隻が建造され、2019年~2021年に就役する予定です。
[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
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