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ロシア海軍太平洋艦隊は2019年夏以降に日本、ベトナム、インドと合同演習を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2019年6月3日6時0分配信
【太平洋艦隊の船員は夏季演習期間に3つの国際海軍演習へ参加する】

本日、太平洋艦隊の夏季演習期間が始まった。
艦隊の連合部隊及び部門では、太平洋艦隊司令部の代表、将兵、退役軍人が参加するミーティングが行なわれた。
艦では、聖アンドレイ旗及び満艦飾を掲げる儀式が開催された。

太平洋艦隊司令官臨時代行セルゲイ・レキシ少将は、太平洋艦隊軍事評議会に代わり、新たな半年間の演習期間が始まった沿海地方多種戦力小艦隊の要員を祝福した。
ウラジオストクの艦船係留埠頭では、太平洋艦隊の大規模合同部隊に含まれる軍事部門及び連合部隊による合同隊列行進が行なわれた。
セルゲイ・レキシ少将は、(昨年)12月から(今年)5月までに艦隊の要員は、約50隻の様々なクラスの戦闘艦で海上での任務を果たした事を指摘した。
艦艇及び潜水艦の乗組員はm25回の高射ミサイル射撃、120回以上の砲射撃と60回以上の対潜戦闘訓練、機雷敷設訓練及び対機雷活動を行なった。
太平洋艦隊将兵は、半年間の演習期間に、ロシア-インド海軍演習『インドラ・ネイヴィー-2018』と、ロシア-中国海軍双務演習『海洋協同-2019』へ参加し、更にはタイ海軍の艦船支隊と合同演習を実施した。
太平洋艦隊水上戦闘艦、戦闘艇、潜水艦、支援船の航海は5600時間以上に及んだ。

夏季演習期間、艦隊の将兵には、海上、野外、空中、そして専門技量の向上へ指向される120以上の戦闘訓練活動が待ち受けている。
その中で、艦隊の艦及び潜水艦、沿岸部隊、海上航空隊は実地活動へ取り組む。
太平洋艦隊戦闘艦及び支援船は、計画戦闘訓練活動への参加に加え、アジア-太平洋地域で指示された任務を遂行する。

現在、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・トリブツ」、中型海洋給油船「イルクト」で構成される戦闘艦支隊は、遠距離航海中である。
航海中に支隊フィリピン、ベトナム、中国の港へ寄港した。

太平洋艦隊の将兵は、艦隊及び東方軍管区のチームを構成して軍競技会(国際を含む)へ参加する。

この他に、様々な方向性の日本、インド、ベトナム海軍の艦との合同海軍演習の実施が計画されている。
これらの計画の内の最初は、国際海軍協力の枠組みで今月に実施される日本海上自衛隊の艦との演習『サレックス-2019』である。
この演習中、海上での組織的な捜索及び救助の課題へ取り組む。

夏季演習期間中の最優先事項は、太平洋艦隊の部隊の戦闘準備レベルの質的な増加、専門の常備士官及び下士官の選抜及び準備、艦隊の軍備部門及び連合部隊の構成要員の練習の効率の増大にある。

新たな演習期間の開始式典は、連合部隊及び軍事部門の将兵の行進で完了した。



今回の太平洋艦隊広報部発表で触れられている「夏季演習期間」というのは、具体的には、2019年6月初頭から11月末までの期間を指しています。
(2019年12月1日からは、ロシア海軍を含めたロシア連邦軍の新年度が始まる)

この期間に、日本、ベトナム、インドとの合同海軍演習が予定されています。

まず初めに、6月10日から5日間、日本海上自衛隊護衛艦「すずなみ」ウラジオストクを訪問し、この間にロシア太平洋艦隊との合同捜索救助演習を実施します。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2019年5月31日4時30分配信
【日本海上自衛隊の戦闘艦はウラジオストクを訪れる】

この他、ベトナム海軍及びインド海軍との合同演習が2019年11月末までに実施されるようです。

今回の記事で触れられていますが、現在、ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」及び「アドミラル・トリブツ」、中型海洋給油船「イルクト」は、東南アジアへの遠距離航海を行なっています。
[ロシア太平洋艦隊の東南アジア遠征(2019年4月-)]

2019年4月末~5月初頭には、中国海軍との合同演習『海洋協同-2019』黄海で実施されており、上記の3隻も参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』(2019年5月)]

2018年12月中旬には、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』ベンガル湾で実施されました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2018年10月-2019年1月)]


2015年7月26日に承認された新たな『ロシア連邦海洋ドクトリン』において、中国インド重要なパートナーと位置付けられています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]
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