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ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験の第1段階を終えた

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年6月27日13時53分配信
【有翼ミサイル「カリブル」を搭載するコルベット「グレミャーシチー」は工場試験の第1段階を成功裏に完了した】
モスクワ、6月27日、インタファクス

プロジェクト20385コルベットのトップ「グレミャーシチー」の工場航行試験プログラムの半分以上は、試験の第1段階に実行された。
造船工場『北方造船所』広報サービスは発表した。

「プロジェクト20385コルベットのトップ"グレミャーシチー"の第1段階工場航行試験中に、『北方造船所』は50パーセント以上の航行証明を終えました」
広報サービスは話した。

特に、様々なモードでの積荷量での主動力装置の試験、通信システム、航法及び航海士機器、総合艦内システム、兵装及び機器装置が点検された。
乗組員は、艦のダメージコントロール演習を実施した。

『北方造船所』は、艦長オレグ・ポタポフが高い速力、良好な操縦性、新たな制御に注目したと伝えた。
工場のトップ、イーゴリ・ポノマリョフは更に、航行作業は満足の行くものだったと述べた。
「工場は試験の結果に満足しております。
不快な突発事態は起こらず、機器は正常に動作しています。
存在する一連の問題点を、我々は現在、契約当事者と共に除去しております。
更に、艦の海軍パレードの準備の課題が有ります」

広報サービスはポノマリョフの談話を引用した。

彼は、8月後半にコルベットは試験の第2段階へ向かう事を指摘した。
「グレミャーシチーは2019年末までに海軍へ引き渡さなければなりません」
広報サービスは指摘した。

プロジェクト20385コルベットミサイル「カリブル」を搭載する。



プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

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プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、20385は対地攻撃も可能な打撃巡航ミサイル「カリブル」を装備します。

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2016年4月末、『コロムナ工場』ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]

2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]

2017年6月30日、「グレミャーシチー」の進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]

2018年1月から造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"乗組員は艦内への居住を準備する]

「グレミャーシチー」の洋上試験開始は、当初の予定(2019年3月)より遅れ、2019年4月21日になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を開始した]



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5月初頭に一旦クロンシュタットへ戻っていた「グレミャーシチー」は、5月6日に出航し、2回目の洋上試験をフィンランド湾で開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2回目の洋上試験を開始した]

洋上試験中の5月8日、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時クロンシュタットへ戻りました。

5月9日の戦勝記念日をクロンシュタット軍港で祝いました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験中に大祖国戦争勝利74周年を祝った]

祝賀行事を終えた後、「グレミャーシチー」は、フィンランド湾で洋上試験を続けました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はフィンランド湾で航行試験を続ける]

「グレミャーシチー」の洋上試験の第1段階は2019年6月下旬までに完了しました。

今後、「グレミャーシチー」は、7月末の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加し、8月後半に洋上試験を再開するようです。

「グレミャーシチー」は、2019年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されており、引き渡し後は太平洋艦隊へ配備されます。
[プロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍太平洋艦隊は2019年に2隻の巡航ミサイル"カリブル"搭載艦を受け取る]
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