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近代化改装を終えた原子力水中巡洋艦オムスクはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2019年6月29日14時48分配信
【近代化された原子力水中ロケット巡洋艦「オムスク」はフォーラム『アルミヤ-2019』の枠組みで太平洋艦隊へ引き渡された】

ウラジオストクにおける第5回国際軍事機器フォーラム『アルミヤ-2019』プログラムの枠組みで、修理及び近代化された後の原子力水中有翼ミサイル巡洋艦「オムスク」太平洋艦隊へ引き渡された。

修復された艦の引き渡し式典は、本日、ボリショイ・カーメニ市極東工場『ズヴェズダー』で開催された。
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それには、太平洋艦隊参謀長兼第1副司令官セルゲイ・レキシ中将、軍備担当副司令官イーゴリ・コロリョーフ少将、太平洋艦隊潜水部隊司令官ウラジーミル・ドミトリエフ少将、工場『ズヴェズダー』の従業員、同社OBが出席した。

記念会合の後、太平洋艦隊司令部の代表、原子力水中有翼ミサイル巡洋艦「オムスク」の代表、株式会社・極東工場『ズヴェズダー』取締役代行ウラジーミル・ゴリャイノフセルゲイ・レキシ中将は、水中巡洋艦の業界から艦隊への受領証書へ署名した。

太平洋艦隊参謀長は、最も功績が有る工場の専門技術者へ「ロシア潜水艦隊110周年」メダルと企業の名誉来訪者登録証書を贈った。

技術的作業の完了後、既に巡洋艦日本海において、深海潜航を含む一連のテストの課題を解決した。
今後、艦は恒久駐屯場所へ移動する。

原子力水中有翼ミサイル巡洋艦「オムスク」は、2015年に修理及び近代化を実施する為、株式会社・極東工場『ズヴェズダー』へ到着した。
「オムスク」の全ての作業は今年5月に完了し、深海潜航を含めた試験を海上で実施した。



ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【K-186「オムスク」 プロジェクト949A】

プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-186は、1989年7月13日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1993年5月8日に進水、1993年12月10日にロシア海軍へ納入され、同年12月15日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。

この間、1992年7月3日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「オムスク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1994年1月21日に赤旗北方艦隊に編入され、ザーパドナヤ・リッツァ基地へ配備されました。
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1994年9月14日付で赤旗太平洋艦隊へ転属し、同年8月18日から9月10日にザーパドナヤ・リッツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動しました。

2007年~2008年にボリショイ・カーメニ市極東工場『ズヴェズダー』でオーバーホールを行ないました。

2008年7月25日の『ロシア海軍の日』にはウラジオストクの観艦式へ参加しました。
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2010年7月~8月には戦略演習「ヴォストーク-2010」へ参加しました。

2012年12月末に遠距離航海から帰投しました。
[オスカーII級原潜オムスクはヴィリュチンスク基地へ戻った]


2014年9月には戦略演習「ヴォストーク-2014」へ参加しました。

2015年に再び極東工場『ズヴェズダー』へ回航され、修理及び近代化改装工事が始まりました。


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2019年5月に日本海で航行試験を行なった後、6月29日に太平洋艦隊へ引き渡され、現役に復帰しました。

「オムスク」の近代化改装の具体的な内容には触れられていませんが、おそらくは艦の寿命延長や核燃料の交換、一部の機器の更新などでしょう。
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