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2019年7月1日のロシア海軍の深海調査原潜の火災事故で死亡した乗組員14名の氏名が公表された

『タス通信』より
2019年7月4日2時6分配信
【(ロシア)国防省は深海船の火災の死亡者のリストを公表した】
モスクワ、7月3日/タス通信

(ロシア)国防省は、7月1日の科学研究深海装置の火災で死亡した潜水艦船員のリストを公表した。
軍当局のサイトは、水曜日に写真付きで名簿を公表した。

悲劇の犠牲者14名:

ウラジーミル・アバンキン1等海佐

アンドレイ・ヴォスクレセンスキー1等海佐

デニス・ドロンスキー1等海佐

コンスタンチン・イワノフ1等海佐

デニス・オパリン1等海佐

コンスタンチン・ソモフ1等海佐

ニコライ・フィリン1等海佐

アレクサンドル・アヴドニン2等海佐

セルゲイ・ダニリチェンコ2等海佐

ドミトリー・ソロヴィヨフ2等海佐

ミハイル・ドゥブコフ大尉

ヴィクトール・クジミン3等海佐

ウラジーミル・スヒニチェフ3等海佐

アレクサンドル・ワシリエフ潜水艦乗員医療サービス


軍当局は、死亡した潜水艦乗員の高いプロ意識を指摘した。

「ロシア海軍の科学研究深海装置の乗組員である潜水艦船員は祖国への真の愛国心、高いプロ意識を示し、軍務及び上級司令部からの課題の遂行に対し、再三に渡り国家表彰を受けていました」
声明では、こう述べられた。

国防省が指摘したように
「彼らは全て、限界深度への潜航を伴う北極調査の困難な水中遠征へ一度ならず参加しました」



2019年7月1日、ロシア海軍「科学研究深海装置」は、ロシア領海内(バレンツ海)での海底調査中に火災が発生し、乗組員14名が死亡しました。
[ロシア海軍の深海調査原潜で火災が発生し、乗員14名が死亡した]

ロシア国防省は、事故を起こした「科学研究深海装置」の名前を一切公表していませんが、プロジェクト10831「ロシャリク」原子力深海ステーションAS-12のようです。
何故、AS-12であると断定できるのかと言えば、事故の状況(14名が死亡)から見て、該当するのは、標準乗員数25名のAS-12しか無いからです。

ロシア海軍には、他にも深海潜水艇深海調査用小型原潜が有りますが、14名以上乗れるフネはロシャリク級の他には有りません。
そしてロシャリク級AS-12しか有りません。


事故後、AS-12搭載母艦(プロジェクト09787特殊用途原子力潜水艦BS-64「ポドモスコヴィエ」)北方艦隊基地セヴェロモルスクへ入港しています。
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この事故の詳細や事故を起こした艦の名前は相変わらず公表されていませんが、ロシア国防省は、事故で死亡した乗員14名の名前を公表しました。

この14名の内、デニス・ドロンスキー1等海佐(1972年10月17日生まれ、享年46歳)がAS-12の艦長のようです。
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ニコライ・フィリン1等海佐(1962年4月6日生まれ、享年57歳)は、深海軍事機器の試験官であり、オブザーバーとして乗艦していたようです。
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この2名は、以前に「ロシア連邦英雄」称号を授与されています。

軍医1名を除き、佐官クラスが多いですが、「ロシャリク」級の乗組員は、医療スタッフ以外は全員士官で構成されているようです。

「ロシャリク」級は高度な軍事機密であり、その動向も原則非公開である為、これ以上の詳細な情報がロシア国防省やロシア海軍などの公式筋から公表される事は無いでしょう。
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