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ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦はロシア製エンジンへ換装する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2019年7月8日14時7分配信
【プロジェクト「ブヤン-M」ロケット艦はロシア製のメインエンジンを得る】
モスクワ、7月8日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、将来的には『コロムナ工場』及び『ズヴェズダー工場』が製造するメインエンジンを得る。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』総取締役アレクサンドル・カルポフより伝えられた。

以前、当初、プロジェクト21631艦は、ドイツ製16シリンダーエンジンの設置が計画されていたが、対ロシア制裁導入後、それは中国の企業HNDのエンジンで代替されたと報じられた。

「時が経てば、艦には『コロムナ工場』及びサンクトペテルブルク工場『ズヴェズダー』が製造するメインエンジンの設置を計画しております。
これは、株式会社『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』も参加する輸入代替計画プログラムによるものです」
カルポフ
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、こう話した。

プロジェクト21631は、打撃ミサイル兵器複合体を有する「河川-海」クラスの小型ロケット艦である。
そのプロトタイプ~プロジェクト21630小型砲艦と新たな艦の違いは、2倍に大きくなった排水量である(500トンに対し949トン)。

ロシア連邦海軍の為に、これらの艦は8基の有翼ミサイル「カリブル」垂直発射装置3S14を装備する。
地上目標に対し、それ(カリブル)は1000キロメートル以上の距離から打撃を与える事が出来る。
複合体「カリブル」を構成する対艦ミサイルは、500キロメートル離れた海上目標を撃破できる。

2023年までに合計12隻のシリーズ艦の建造が予定されている。
カスピ小艦隊の同プロジェクト艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」は、シリアテロリストグループ『イスラム国』(ロシアでは非合法のテロ組織)の施設へミサイル「カリブル」で打撃を与えた。



プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、これまでに12隻が起工され、この内の7隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。
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建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月18日納入/2014年12月19日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年5月25日納入/2018年6月1日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2018年7月18日進水/2018年12月10日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2019年6月11日進水/2019年12月就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2021年就役予定

建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2022年就役予定

建造番号642「スタヴロポリ」Ставрополь
2018年7月12日起工/2023年就役予定


プロジェクト21631は12番艦までの建造が計画されており、この内の10~12番艦の建造契約は2016年9月に締結されました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦3隻(10-12番艦)の建造契約が締結された]


プロジェクト21631の主要兵装は、有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
「カリブル」には、対艦攻撃型(最大射程375km)と対地攻撃型(最大射程2500km)が有ります。
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[打撃巡航ミサイル「カリブル」]

従来の小型ロケット艦は対艦攻撃のみに特化していましたが、「ブヤン-M」は対地攻撃用の有翼ミサイルを搭載する事により、地上への戦力投射にも使用できるようになりました。
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「ブヤン-M」の対空兵装は、「ギブカ」「ドゥエト」です。
近接高射ミサイル「ギブカ」
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30mm2連装ガトリング砲「ドゥエト」

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「ブヤン-M」の1~5番艦はドイツMTU社製ディーゼルエンジンを装備していましたが、ヨーロッパ連合対ロシア制裁により以後の供給が停止した為、6番艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」以降は、最も手っ取り早い代替案として、ドイツ製ディーゼルをライセンス生産した中国製ディーゼルエンジンを装備する事になりました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦ブヤン-Mの6番艦以降は中国製ディーゼルエンジンを装備する]

これらの艦のエンジンも、将来的にはロシア国内で製造されるディーゼルエンジンに換装される事になるようです。

サンクトペテルブルク工場『ズヴェズダー』
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『コロムナ工場』(モスクワ州)
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