ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシアバルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年7月10日8時0分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はバルチースクを去った】
バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は、バルト艦隊主要基地への寄港を完了し、遠距離航海士航海を続ける。
バルチースクへの艦の停泊中、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の110名の生徒が海上実習を行なう為に到着し、水、燃料、食料の在庫を補充した。
練習艦の遠距離海洋航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれる。
「ペレコプ」には合計200名以上の生徒、更には海軍学校の教官が乗っている。
実習指導者は、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード市分校校長ヴャチェスラフ・スイトニク少将である。
海上航海中、艦には総計20万海里以上の走破が待ち受けており、その最中に4つの大洋へ到達し、北海航路へ行く。
この中で生徒は、航海士の規律、様々な条件及び複雑な航海環境下での艦の制御技量の向上、士官及び航海士当直義務の勤めの実習を行なう。
この他、生徒は艦に備え付けられている最新の練習シミュレーター「レゲリ」で一連の訓練を行なう。
研修完了後、艦上の将来の士官は、特別かつ様々な海上学科のテストへ移行する。
艦の研修の為、特殊クラス及び訓練シミュレーターが作成された。
「ペレコプ」は天文学甲板、艦のダメージコントロール区画、6本オール漕ぎボートを有する。
同時に300名までの将来の航海士、機関士、操縦士が海上実習を行なえる。
艦の移動時に、ロシア連邦の大規模港を訪れ、2、3回の海軍学校の生徒の交代を行なう。
2018年には、1000名以上が艦上で実地訓練を行なった。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年7月10日16時56分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はバルト海峡を通過する】
ロシア国防省の練習学校の生徒を艦内に乗せたバルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は、現在、スカンジナビア半島とユトランド半島の間に位置し、バルト海と北海を隔てる大ベルト海峡、エーレスンド海峡、カテガット海峡、スカゲラク海峡の通行を行なっている。
艦上に居る将来の海軍士官は、航行の特殊規定及び地図による海峡、船舶航行集中海域の通過の際の乗組員の士官当直義務及び航海士当直の代役を務める特殊な勤務の貴重な経験を得る。
この海上区画の特徴は、この水域に居る間、大量の浅くて狭い水路の存在に注意を払い、乗組員のプロ意識が必要な事にある。
練習艦「ペレコプ」は7月5日にクロンシュタットから出航した。
航行ルート上でバルト海、北海、ラマンシュ海峡、大西洋、地中海、黒海海峡、黒海を通航し、セヴァストーポリ港への業務寄港を行なう。
遠距海上航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれる。
「ペレコプ」には合計200名以上の生徒、更には海軍学校の士官及び教員が乗っている。
実習指導者は、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード市分校校長ヴャチェスラフ・スイトニク少将である。

プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドのグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。
現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。
「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアのヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)
復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャのピレウス、9月にはポルトガルのリスボンを訪れました。
2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海や黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)

[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]
2019年7月5日、「ペレコプ」はクロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]
7月7日、「ペレコプ」はバルチースク基地へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
今後、「ペレコプ」はバルト海から北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過し、地中海と黒海を通り抜けてセヴァストーポリへ向かいます。
「ペレコプ」は今回も北極海を横断するとの事ですから、2018年の遠洋実習航海と同じコースを行くようです。
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