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ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシアバルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年7月13日12時18分配信
【練習艦「ペレコプ」は北海へ入った】

海上移動中の練習艦「ペレコプ」艦上では、「狭い海域」を通航する際に生徒が士官及び航海当直の代役を務める特別な練習が行なわれた。
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生徒は、航行の特殊規定及び地図による海峡、船舶航行集中海域の通過の際の乗組員の士官当直義務及び航海士当直の代役を務める特殊な勤務の貴重な経験を得た。
この海上区画の特徴は、この水域に居る間、大量の浅くて狭い水路の存在に注意を払い、乗組員のプロ意識が必要な事にある。

練習艦「ペレコプ」は7月5日にクロンシュタットから出航した。
航行ルート上でバルト海、北海、ラマンシュ海峡、大西洋、地中海、黒海海峡、黒海を通航し、セヴァストーポリ港への業務寄港を行なう。

遠距海上航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれる。

「ペレコプ」には合計200名以上の生徒、更には海軍学校の士官及び教員が乗っている。
実習指導者は、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード市分校校長ヴャチェスラフ・スイトニク少将である。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]

7月7日、「ペレコプ」バルチースク基地へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る]

7月10日には大ベルト海峡へ入り、カテガット海峡、スカゲラク海峡を通過して7月13日に北海へ出ました。
これらの海峡を通過する際には、海軍兵学校の生徒が練習艦の乗組員に代わって当直に立ちました。

今後、「ペレコプ」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過し、地中海黒海を通り抜けてセヴァストーポリへ向かいます。

「ペレコプ」は今回も北極海を横断するとの事ですから、2018年の遠洋実習航海と同じコースを行くようです。
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