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ロシア海軍の最新掃海艦アレクサンドリト級は遠隔操作無人対機雷ロボットを装備する

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『タス通信』より
2019年7月10日20時41分配信
【サンクトペテルブルク国際海軍サロンで新たな対機雷ロボットが示された】
サンクトペテルブルク、7月10日/タス通信

プロジェクト12700対機雷防衛艦への装備の為に意図されている最新のロシア製無人水中装置「アレクサンドリト-ISPUM(機雷捜索・破壊統合システム)-E」は、サンクトペテルブルクで開催される第9回国際海軍サロン(IMDS-2019)で初めて提示された。

開発者である国立科学製造事業『レギオン』(コーポレーション『戦術ミサイル兵器』へ加入)によると、新たな機雷捜索・破壊統合システムは、深度300メートルまでの海洋機雷への対処の為に意図されている。
その構成には、様々なタイプの海洋機雷を含む水中物体の探知、曳航、破壊が可能な遠隔操作無人水中装置が含まれる。
「アレクサンドリト-ISPUM-E」は、海況3までの波がある海上で使用できる。
無人水中装置の速力は、作業モードにより秒速3~6メートルである。
「装置は、500メートルまでの距離で制御できます」
コーポレーション『戦術ミサイル兵器』
の代理人はサロンの最中に通知した。

以前、国立科学製造事業『レギオン』総取締役イーゴリ・クルイロフは、発注された計6隻のプロジェクト12700対機雷防衛艦「アレクサンドリト-ISPUM」複合体を装備し、同時に、掃海艦の兵装構成への無人水中装置の統合の問題を検討し、近代化を行なうと『タス通信』へ伝えた。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦が建造されていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなります。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


プロジェクト12700掃海艦は、現在までに7隻が起工され、2隻がロシア海軍へ引き渡されています。
建造を担当しているのは、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』です。
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1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日に起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]
この為、「ゲオルギー・クルバトフ」の進水と就役は延期される事になり、後続の3番艦が先に就役しました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は、2017年4月20日に起工され、2019年5月30日に進水しました。
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[ロシア海軍の新世代掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは進水した]
ロシア海軍への引き渡しは2019年末~2020年前半に予定されており、就役後は黒海艦隊へ編入されます。

5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

7番艦「アナトーリー・シレモフ」は2019年7月12日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第7のプロジェクト12700掃海艦アナトーリー・シレモフが起工された]

現在の所、プロジェクト12700掃海艦は、計12隻の建造が承認されています。
[ロシア海軍の為の新世代掃海艦アレクサンドリト級は12隻が建造される]
最終的には、30隻以上の建造が計画されています。


プロジェクト12700掃海艦には、遠隔操作無人水中装置「アレクサンドリト-ISPUM」が搭載されます。
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ISPUM「機雷捜索・破壊統合システム」の略です。
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