近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは日本海へ入った
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年7月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
2019年7月15日午後1時頃、ロシア海軍の「ナヌチカIII級ミサイル護衛哨戒艇」1隻と「ソルム級航洋曳船」1隻が宗谷海峡を西進し、日本海へ入りました。
この「ナヌチカIII級ミサイル護衛哨戒艇」は、プロジェクト12341小型ロケット艦「スメルチ」です。
(「ソルム級航洋曳船」は、1989年11月25日就役のプロジェクト745海洋曳船MB-61)
プロジェクト12341小型ロケット艦「スメルチ」は、1981年11月16日に『ウラジオストク造船工場』で起工され、1984年11月16日に進水し、1984年12月30日に海軍へ納入され、翌1985年3月4日に就役しました。
当初はソヴィエツカヤ・ガヴァ二へ配備されていましたが、その後、ペトロパブロフスク・カムチャツキーへ配置替えとなり、現在に至っています。

2017年からペトロパブロフスク・カムチャツキーの『北東修理センター』で近代化改装工事が始まりました。

「スメルチ」は、近代化改装により対艦ミサイルを、「マラヒート」3連装発射筒2基(ミサイル計6基)から「ウラン」4連装発射筒4基(ミサイル計16基)へ換装しました。
(ただし、現時点においては「ウラン」発射筒は2基しか搭載されていない)
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフと小型ロケット艦スメルチは近代化改装される]
[ロシア海軍のプロジェクト12341小型ロケット艦(ナヌチュカ級)の近代化改装は始まっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊は2019年に2隻の巡航ミサイル"カリブル"搭載艦を受け取る]
2019年6月7日、「スメルチ」は洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは洋上試験を開始した]
7月8日にはアヴァンチンスキー湾でAK-176 76mm砲とAK-630M 30mmガトリング砲の試射を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは砲撃試験を行なった]
その後、カムチャツカ半島を離れてオホーツク海を南西へ進み、7月15日には宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。

この件に関してロシア海軍当局(太平洋艦隊広報部)からの公式発表は有りませんが、「スメルチ」の行き先は、おそらくウラジオストクでしょう。
「スメルチ」は、2019年12月末までに太平洋艦隊へ復帰します。
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