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ロシア海軍航空隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は爆撃照準システムSVP-24を装備する

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『タス通信』より
2019年7月25日11時27分配信
【『イズベスチヤ』は対潜航空機Tu-142の近代化について報じた】
モスクワ、7月25日/タス通信

ロシア海洋航空隊遠距離対潜航空機Tu-142の近代化を行なう。
木曜日、『イズベスチヤ』紙は国防省の談話を引用して報じた。

通知された情報によると、航空機には、高精度照準システム「ゲフェスト」(SVP-24)が取り付けられる。
このシステムは、対潜魚雷、更には深海爆弾及び通常航空爆弾の使用の効率性の向上を可能にすると新聞は書いた。

『イズベスチヤ』が参照した軍事専門家の意見によると、航空機は、基地から1000キロメートル離れた場所へ打撃を与える遠距離爆撃機として行動する。
この他、今後、航空機の弾薬は、自動誘導弾頭の助力により水中の敵の探知が可能となる。

Tu-142(NATO分類「ベア-F」)は、遠方哨戒海域において敵の潜水艦の捜索及び破壊の為に意図されている。
この他、この飛行装置は、目標指定、捜索救助作業実施の為の偵察航空機として使用される。
Tu-142偵察航空機Tu-95RTsを基にして作成された。
最大速度は時速855キロメートル、巡航速度は時速720キロメートル。
実用飛行距離は12550キロメートル。
航空機は、対潜魚雷、深海爆弾、対艦ミサイルKh-35(NATO分類AS-20カヤック)で武装できる。
アメリカ『ミリタリーバランス』のデータによると、ロシア海軍海上航空隊は22機のTu-142M/MRを装備している。



ソ連/ロシア海軍遠距離対潜哨戒機Tu-142は、戦略爆撃機Tu-95の海軍向けヴァージョンであり、1968年6月18日に初飛行し、1972年11月15日に軍備採用されました。
1968年から1994年までに合計で100機生産され、この内の8機はインドへ輸出されました。

インド海軍Tu-142は2017年末までに退役しました。


現在、ロシア海軍航空隊では、各型合わせて北方艦隊に12機、太平洋艦隊に12機が在籍しています。
北方艦隊所属機はキぺロヴォ太平洋艦隊所属機はカーメニ・ルチェイに配備されています。

キぺロヴォ
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カーメニ・ルチェイ
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北方艦隊Tu-142は、度々地中海東部へ進出しています。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142M3はシリア上空で目撃された]
[シリア上空で目撃されたロシア海軍航空隊の長距離哨戒機Tu-142M3は、地中海で警備艦アドミラル・グリゴロヴィチと合同演習を行なっていた]
[ロシア海軍航空隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142M3は地中海南東部で潜水艦探知演習を行なった]


Tu-142の近代化改修の話は、2015年4月に初めて出てきました。
[ロシア海軍航空隊の長距離対潜哨戒機Tu-142は近代化改修される]

以後、Tu-142の近代化改修に関する情報は出ていませんでしたが、水面下では計画が進められていたようです。
[ロシア海軍は2018年に最初の近代化改修された対潜哨戒機Tu-142を受け取る]

近代化改修されるTu-142は、特殊計算サブシステムSVP-24を装備します。
これにより、Tu-142は爆撃機として使う事も出来るようになります。

SVP-24は、ロシア海軍艦上戦闘機Su-33へ装備されています。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は爆撃精度を向上させる為のシステムを装備している]


Tu-142以外のロシア海軍の現用対潜哨戒機も近代化改修が行なわれます。

対潜哨戒機Il-38は、Il-38Nへの近代化改修が行なわれています。
[ロシア海軍航空隊は2025年までに30機の近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受け取る]

対潜水陸両用機Be-12も近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊の水陸両用機Be-12チャイカは近代化改修される]

現用機の近代化改修と並行して新たな対潜哨戒機の開発も進められています。
[ロシア海軍航空隊の為の新世代対潜哨戒機の開発は進められている]
[イリューシンはロシア海軍の対潜哨戒機Il-38の後継機を開発している]
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