ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はピョートル大帝湾でヘリコプターの発着訓練を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2019年8月7日4時7分配信
【太平洋艦隊海上航空隊のヘリコプターKa-27はコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」での発艦及び着艦へ取り組んだ】
本日、沿海地方の太平洋艦隊海上航空隊基地に駐屯するヘリコプターKa-27PL乗員は、ピョートル大帝湾のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」での組織的な発艦及び着艦へ取り組んだ。
実地訓練には、2機の対潜ヘリコプターKa-27が参加した。
実地行動中、飛行士はコルベット乗組員と協同で、移動中及び停止中の戦闘艦の甲板で10回の発艦及び着艦を行なった。
同時に、ヘリコプターKa-27PSも、同じルート上で指示された演習任務を果たした。
艦上ヘリコプターの飛行中、飛行装置の視覚着艦保障手段の動作が点検された。
ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]
しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]
その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省とアムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省は造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]
その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊のプロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]
2015年5月22日に進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方のボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]

ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。

2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。

2017年1月初頭から係留試験が行われました。
2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]
2017年3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]
その後も日本海で航行試験は続けられました。
2017年6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]
2017年6月20日には100mm単装砲で対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]
2017年6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]
2017年6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊の航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]
2017年7月3日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの着艦試験を行なった]
「ソヴェルシェーンヌイ」は国家受領試験の海上段階を全て完了し、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検と塗装作業が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を完了した]
2017年7月18日にはウラジオストクへ入港し、就役式典会場となる金角湾の第33埠頭へ接岸しました。

2017年7月20日、「ソヴェルシェーンヌイ」はロシア海軍へ納入され、海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
就役したばかりの「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はウラジオストクで2017年7月30日の『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する]
2017年8月1日から12日までウラジオストクで開催された国際海軍競技会『海洋杯-2017』へ参加し、中国海軍のコルベット「黄石」と「対決」しました。
[国際海軍競技会『海洋杯-2017』でロシア海軍の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と『対決』する中国海軍のコルベット(軽型護衛艦)はウラジオストクへ来る]
その後も「ソヴェルシェーンヌイ」はウラジオストクに留まり、乗組員の訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は錬成訓練を行なう]

基地内に停泊した状態での各種訓練K-1(第1錬成任務)を終えた「ソヴェルシェーンヌイ」は、2018年7月11日にウラジオストクを出航し、海上で各種訓練を行なうK-2(第2錬成任務)に着手しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は海上で錬成訓練を行なう]
2018年7月14日にはピョートル大帝湾の射爆場(おそらくはジェルトゥヒナ島)でA-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲を地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は地上目標へ100mm砲を発射した]
2018年7月21日には日本海で空中目標への砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で砲撃演習を実施した]
2018年7月後半には駆逐艦「ブイストルイ」(1989年10月28日就役)と共に演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は駆逐艦ブイストルイと日本海で演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は駆逐艦ブイストルイと日本海で対潜演習を実施した]
2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、ウラジオストクの観艦式へ参加しました。
2019年5月初頭に黄海で実施されたロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2019』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』(2019年5月)]
2019年6月8日に大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」と共に宗谷海峡を東進し、6月23日には宗谷海峡を西進しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年6月24日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
「ソヴェルシェーンヌイ」は、ペトロパブロフスク・カムチャツキー近郊のクラシェニンニコフ湾へ行っていたようです。

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』には、ウラジオストクの観艦式へ参加しました。
そして8月7日には、ピョートル大帝湾でヘリコプターKa-27の発着訓練を行ないました。
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