近代化改装を終えたロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクはカムチャツカ半島の基地へ戻った

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2019年8月9日2時55分配信
【原子力水中巡洋艦「オムスク」は近代化の後にカムチャツカへ戻ってきた】
ウラジオストク、8月9日-ロシア通信社ノーボスチ
原子力水中巡洋艦「オムスク」は、沿海地方の極東工場『ズヴェズダー』での4年間の近代化修理の後、カムチャツカの恒久駐留所へ戻った。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ニコライ・ヴォスクレセンスキーは報道陣へ伝えた。
「埠頭で潜水艦乗りは、太平洋艦隊潜水艦部隊司令部の代表、潜水艦連合部隊本部の士官、家族及び親類に出迎えられました。
水中巡洋艦の艦長デニス・シャルイポフ1等海佐は、艦の材料部分は正常であり、乗組員は健常で、与えられた任務を遂行する準備を整えていると報告しました」
ヴォスクレセンスキーは話した。
太平洋艦隊潜水艦部隊参謀長エドゥアルト・ミハイロフ少将は、故国の基地へ戻ってきた原子力潜水艦の乗組員を祝福し、巡洋艦の艦長へ子豚の丸焼きを贈った。
6月末、第5回国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2019』の枠組みにおいて、全ての技術的作業を完了後の「オムスク」の太平洋艦隊への引き渡し式典がウラジオストクで開催された。
巡洋艦は、日本海で深海潜航を含む一連のテスト任務を果たし、ウラジオストクで『海軍の日』の祝賀行事へ参加した。

「オムスク」の水中速力は30ノット以上、限界潜航深度は500メートル。
原子力潜水艦は130名の乗組員から成り、120日間の自立航行が可能である。
潜水艦の全長は154メートル、最大幅18.2メートル、水上排水量14700トン、水中排水量23860トン。
原子力潜水艦の兵装は、ミサイル複合体P-700「グラニート」である。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【K-186「オムスク」 プロジェクト949A】
プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-186は、1989年7月13日にセヴェロドヴィンスクの北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1993年5月8日に進水、1993年12月10日にロシア海軍へ納入され、同年12月15日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
この間、1992年7月3日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「オムスク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)
1994年1月21日に赤旗北方艦隊に編入され、ザーパドナヤ・リッツァ基地へ配備されました。

1994年9月14日付で赤旗太平洋艦隊へ転属し、同年8月18日から9月10日にザーパドナヤ・リッツァ基地からカムチャツカ半島のヴィリュチンスク基地へ移動しました。
2007年~2008年にボリショイ・カーメニ市の極東工場『ズヴェズダー』でオーバーホールを行ないました。
2008年7月25日の『ロシア海軍の日』にはウラジオストクの観艦式へ参加しました。

2010年7月~8月には戦略演習「ヴォストーク-2010」へ参加しました。
2012年12月末に遠距離航海から帰投しました。
[オスカーII級原潜オムスクはヴィリュチンスク基地へ戻った]
2014年9月には戦略演習「ヴォストーク-2014」へ参加しました。
2015年に再び極東工場『ズヴェズダー』へ回航され、修理及び近代化改装工事が始まりました。

2019年5月に日本海で航行試験を行なった後、6月29日に太平洋艦隊へ引き渡され、現役に復帰しました。
[近代化改装を終えた原子力水中巡洋艦オムスクはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
「オムスク」の近代化改装の具体的な内容には触れられていませんが、おそらくは艦の寿命延長や核燃料の交換、一部の機器の更新などでしょう。
現役に復帰した「オムスク」は、7月28日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加した後、8月9日にカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。

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