ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はバルト海で砲撃試験を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月9日18時16分配信
【バルト海で国家試験中の小型ロケット艦「ソヴィェツク」乗組員は海上目標への砲射撃を実施した】
バルト海で国家試験中の小型ロケット艦「ソヴィェツク」乗組員は、76mm砲装置から海上目標への砲射撃を実施した。
標的として、仮想敵水上艦を模した海上盾が関わった。
近い内に乗組員には、他の種類の兵装からの射撃、対空防衛の為の複合活動への取り組みが控えている。
加えて、バルト艦隊海上航空隊による小型ロケット艦の上空飛行が計画されている。
国家試験の枠組みで、工場試験実施チーム代表は、艦の乗組員及び国家受領委員会のメンバーと共に、艦の機動性及び速力試験を行ない、艦の全ての集合体、システム、ユニット、兵器、航法及び電波工学手段の動作を点検した。
試験の目的は、建造された艦の全方面に渡る品質と、それが承認された設計の戦術-技術的特性に沿っているか否かの点検に在る。
バルト艦隊海上射爆場での試験と艦の検査が完了した後、海軍旗が掲揚され、艦はバルト艦隊へ加入する。
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の2番艦「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で1番艦「ウラガーン」(後にムィティシと改名)と共に起工されました。

[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭小型ロケット艦カラクルト級2番艦タイフーン進水(2017年11月24日)]
その後、「タイフーン」は「ソヴィェツク」と改名されました。
「タイフーン」改め「ソヴィェツク」は、当初は2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、サンクトペテルブルクの工場『ズヴェズダー』が製造するディーゼルエンジンM-507D-1-01の納入が遅延した事により、実現しませんでした。


ディーゼルエンジンM-507D-1-01

航行試験の開始時期も再三に渡り延期され、最近では、2019年5月16日に出航する予定となっておりましたが、これも遅れ、5月20日に延期されました。

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年5月16日17時1分配信
【「カリブル」を持つ第2の「カラクルト」は5月20日に試験へ出発する】
2019年5月20日、「タイフーン」改め「ソヴィェツク」は、最初の航行試験を行なう為、『ペラ』造船所の岸壁を離れ、ラドガ湖へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)、航行試験開始(2019年5月20日)]
5月28日までに「ソヴィェツク」はラドガ湖での最初の試験を終え、『ペラ』造船所へ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はラドガ湖での最初の航行試験を完了した]

その後、「ソヴィェツク」はクロンシュタットへ移動し、6月19日にバルチースク基地へ向かいました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)は洋上試験を続ける為にバルチースク基地へ向かった]

バルチースク基地到着後、6月28日からバルト海での航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はバルト海で洋上試験を開始した]
バルト海で航行試験を行なった後、7月15日までに『ペラ』造船所へ戻りました。

7月28日の『ロシア海軍の日』には、1番艦1番艦「ムィティシ」(2018年12月17日就役)と共にサンクトペテルブルクのネヴァ川の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】
観艦式が終わった後にバルト海での試験を再開し、8月9日には76mm砲AK-176の砲撃試験を行ないました。
「ソヴィェツク」は2019年末までにロシア海軍へ引き渡され、1番艦「ムィティシ」と同様にバルト艦隊へ編入されます。
[カラクルト級小型ロケット艦2番艦タイフーン改めソヴィェツクは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]
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