ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバレンツ海へ向かった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2019年8月23日9時39分配信
【ロシア海軍の練習艦「ペレコプ」はクロンシュタットから出航し、バレンツ海へ進路を取った】
本日、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将より与えられた海軍軍事科学研修センターの海軍研修学校生徒の海上実習を改善する任務に沿って、練習艦「ペレコプ」はクロンシュタットから出航し、バレンツ海へ進路を取った。
航行中の艦には、海軍高等専門学校(ピョートル大帝記念海軍兵学校)の航海士-水路学部の生徒、海軍技術学校の動力装置学部の生徒、クロンシュタット海軍幼年学校の生徒が乗っており、北方海上航路の特殊な航行の段階の1つとして、セヴェロモルスク、アルハンゲリスク、ペトロパブロフスク・カムチャツキー、ウラジオストクへ寄港する。
航海の様々な段階で、更に、太平洋艦隊海軍高等学校の航海士学部の生徒、ナヒーモフ海軍学校ウラジオストク分校の生徒が参加する。
練習航海の指揮官には、アレクサンドル・シチェルビツキー少将が任命された。
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が指摘したように、海軍の積極的な発展には、生徒の為、艦隊での軍事勤務を行なう条件へ最大限近付けた研修モードを導入した実習の強化へ指向される研修プロセスが必要である。
「将来の海軍士官を用意する重要な構成要素の1つは、海への習熟であり、練習艦で遠洋航海へ参加し、更には艦隊での実習及び実地訓練です」
総司令官は話した。
アドミラルティ地区で練習艦「ペレコプ」の遠距離航海の準備状態についての報告を受けたニコライ・エフメノフ大将は強調した。
「必要な更なる改善策は、将来の海軍士官の訓練の強化であります。
既に今日、教育施設での練習の最初のコースである実地方面へ指向された練習で、艦隊へ迅速に適応する為に必要な知識と能力の教育の水準の高さが明確に表れている事を確認できます。
この数年間、海軍総司令部は、海軍学校の生徒の海軍の練習艦での遠洋航海実習への参加を実現させております。
これは、その結果が非常に目に見えております」
総司令官は付け加えた。

プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドのグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。
現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。
「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアのヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)
復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャのピレウス、9月にはポルトガルのリスボンを訪れました。
2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海や黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)

[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]
2019年7月5日、「ペレコプ」はクロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]
7月7日、「ペレコプ」はバルチースク基地へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る]
7月10日には大ベルト海峡へ入り、カテガット海峡、スカゲラク海峡を通過して7月13日に北海へ出ました。
これらの海峡を通過する際には、海軍兵学校の生徒が練習艦の乗組員に代わって当直に立ちました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北海へ入った]
その後、「ペレコプ」は北海、ラマンシュ海峡(英仏海峡)、ビスケー湾を通過し、7月17日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
「ペレコプ」は地中海を横断して7月25日に黒海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは黒海へ入った]
7月26日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
その後、「ペレコプ」は、セヴァストーポリの海軍兵学校生徒を乗せて出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはクロンシュタットへ行く]
8月初頭に北アフリカのスペイン領セウタへ寄港し、8月9日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北アフリカのスペイン領セウタを訪れた]
8月12日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月12日17時45分配信
【練習艦「ペレコプ」は大西洋へ入った】
その後、「ペレコプ」はビスケー湾とラマンシュ海峡を通過し、8月14日には北海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは再び北海へ入った]
北海からバルト海へ入り、一旦クロンシュタット港へ戻った「ペレコプ」は、8月23日に出航し、今度はバレンツ海へ向かいました。
今後、「ペレコプ」は北極海を通過して極東へ行きます。
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