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2020年に6隻の潜水艦がロシア海軍へ就役する

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『タス通信』より
2019年8月23日9時45分配信
【情報筋:2020年にロシア海軍は28年ぶりに6隻の潜水艦を一度に受け取る】
モスクワ、8月23日/タス通信

2020年、ロシア海軍は28年ぶりに造船分野の企業から、4隻の原子力艦を含む6隻の潜水艦を一度に受け取る。
『タス通信』は金曜日にロシア連邦防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「契約に沿って、『セヴマシュ』は2020年に海軍へ、プロジェクト955A潜水艦の最初の生産艦クニャージ・オレグとプロジェクト885Mの最初の生産艦ノヴォシビルスクを引き渡さなければなりません。
更に『セヴマシュ』は、プロジェクト885M潜水艦のトップであるカザンと、プロジェクト09852特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドを海軍へ引き渡します」

対談者は話した。
「ベルゴロド」の受け入れは国防省深海調査総局により、水中装置「ポセイドン」無しで行なわれ、その試験は未だ完了していないと彼は説明した。

次に、対談者は『アドミラルティ造船所』海軍へ2隻のディーゼルエレクトリック潜水艦を引き渡すと話した。
それはプロジェクト636.3「ヴォルホフ」プロジェクト677潜水艦の最初の生産艦「クロンシュタット」だが、通常のものであり、非大気依存発電装置は無い。

『統合造船業営団』は、情報提供者から提示された情報に関する『タス通信』の質問に答え、こう指摘した。
「営団は、国家発注の全ての艦船を、合意されたスケジュールに沿って御引き渡しいたします」

[2019年の計画]
今年末までに海軍へ2隻の潜水艦の引き渡しが計画されている。
6月に『セヴマシュ』総取締役ミハイル・ブドニチェンコは、2019年末までに海軍プロジェクト955A潜水艦のトップ「クニャージ・ウラジーミル」を引き渡すと述べた。
3月に『アドミラルティ造船所』のトップ、アレクサンドル・ブザコフは、今年に発注者へ太平洋艦隊の為の最初のプロジェクト636.3潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」を引き渡すと通知した。

以前、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、年末までに海軍は3隻の潜水艦~ディーゼル艦と2隻の原子力艦を受け取ると発言した。
『タス通信』が防衛産業の他の情報提供者から説明されたように「引き渡されなければならない原子力潜水艦の内の1隻のカザンですが、引き渡しは2020年に変更されました」

ソヴィエト時代、海軍へは各年ごとに10隻以上の潜水艦が引き渡されていた。
1971年にソヴィエト社会主義共和国連邦海軍は、業界から原子力潜水艦だけで様々なクラスの12隻を受け取った。



プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦の5番艦(改型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては2番艦)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工され、2016年末までに船体の水密試験を終えています。
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]

プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の3番艦K-573「ノヴォシビルスク」(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては2隻目)は、2013年7月26日に起工されています。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2020年にロシア海軍へ引き渡される]

建造途中のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦を改造したプロジェクト09582原子力調査潜水艦「ベルゴロド」は、2012年12月20日に再起工され、2019年4月23日に進水しました。
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[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは2020年4月以降に洋上試験を開始する]

プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日に起工され、2017年3月31日に進水、2018年9月末からは洋上試験を開始しています。
当初は2019年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、洋上試験で不具合が発覚した為、翌2020年に延期される事になりました。
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[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]

プロジェクト677「ラーダ」通常動力潜水艦の2番艦「クロンシュタット」は、2005年7月28日に起工され、2018年9月20日に進水しました。
最近では、7月28日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルクネヴァ川で行なわれた観艦式へ参加しています。
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[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2019年に洋上試験を開始する]

太平洋艦隊向けのプロジェクト06363通常動力潜水艦としては2隻目となる「ヴォルホフ」は、2017年7月28日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはサンクトペテルブルクで起工された]

この6隻は、2020年中にロシア海軍への引き渡しが予定されています。


2019年には、2隻の潜水艦の引き渡しが予定されています。

プロジェクト955A「ボレイ-A」戦略用途原子力水中巡洋艦「クニャージ・ウラジーミル」
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[第4のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]

プロジェクト06363通常動力潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で潜航試験を行なった]


なお、今回の記事では「2020年に28年ぶり」と書かれていますが、2020年から28年前の1992年には、この6隻の潜水艦ロシア海軍へ引き渡されています。

プロジェクト949A原子力水中巡洋艦K-456「トヴェリ」
プロジェクト949A原子力水中巡洋艦K-266「オリョール」
プロジェクト971原子力巡洋潜水艦K-419「クズバス」
プロジェクト971原子力巡洋潜水艦K-328「レオパルド」
プロジェクト671RTMK原子力大型潜水艦B-448「タンボフ」
プロジェクト877大型潜水艦B-190「クラスノカメンスク」


1993年~1995年には毎年3隻の潜水艦が引き渡されましたが、1996年には1隻のみとなり、その後は2001年に1隻、2010年に1隻、2013年に2隻、2014年に4隻、2015年に2隻、2016年に2隻の潜水艦が引き渡されています。
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