ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はラプテフ海で不審船の臨検訓練を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年9月13日14時45分配信
【北方艦隊将兵は北極で船の臨検へ取り組んだ】
北方艦隊の対テロ活動グループ及びロシア連邦保安庁の境界線局の協力者は、北極エリア西方において、艦隊の北極グループの一員として行動している大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の艦上で、ロシアの法律に違反している疑いのある船の臨検活動へ取り組んだ。
ソルネチナヤ湾海域(ラプテフ海)のボリシェヴィク島地域で、境界線局及び北方艦隊の将兵から成る臨検グループは、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」から高速艇で、セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島へ貨物を送り届ける民間船「S.クズネツォフ」へ乗り込んだ。
臨検活動中、ディーゼル船の勤務、貨物、居住船室、船の文書と乗組員の文書が点検された。
一連の現行法違反が判明し、情報は規定の順序を経て然るべき機関での検討の為に転送された。
境界線警備隊と北方艦隊将兵の連携により、北極での臨検作戦時の行動における手続きを行なう初めての経験を得た。
北方艦隊北極グループの8度目の航海は、8月5日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市から出航して始まった。
セヴェロモルスクからの移動中に支隊の艦船は2500海里以上を移動した。

ロシア北方艦隊の8度目の北極圏への遠距離航海は、2019年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極遠征へ出発した]
参加艦船は、2018年の北極遠征とほぼ同じです。
(指揮官も同じ)
[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(626)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
救助曳船「パミール」
中型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
8月6日にバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はバレンツ海で演習を行なう]
8月7日、北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャ付近へ到達し、対テロ演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャで対テロ演習を行なう]
8月8日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]
8月9日、北極遠征部隊はカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はカラ海へ入った]
8月12日、北極遠征部隊はディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はディクソンへ到着した]
8月13日、北極遠征部隊はディクソン港を抜錨し、エニセイ川の南下を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はエニセイ川を南下する]

翌8月14日、北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]

8月17日、2隻の大型揚陸艦に乗ってきた海軍歩兵(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)及び北極圏旅団(第80独立自動車化射撃兵旅団)の将兵は、ドゥディンカ付近で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はエニセイ川沿岸のドゥディンカで上陸演習を行なった]
演習には、北極遠征部隊の他に、空挺軍部隊と航空部隊も参加したようです。
その後、大型揚陸艦に乗ってきた海軍歩兵部隊は、ドゥディンカの東方に位置するノリリスク市(ニッケル、コバルト、銅を産出)へ派遣され、同地で8月26日に実施された工業施設防衛演習へ参加しました。


演習の総指揮官は、北方艦隊(北方統合戦略コマンド)司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将が務めました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月26日15時21分配信
【北方艦隊は北極で大規模産業施設を防衛する演習を実施した】
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月26日16時30分配信
【北方艦隊の爆撃航空隊はタイミルで仮想敵グループを撃破した】
8月29日には、クラスノヤルスク地方知事アレクサンドル・ヴィクトロヴィチ・ウスス氏がドゥディンカに滞在する遠征部隊旗艦の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフをクラスノヤルスク地方知事が訪れた]
8月30日、ノリリスクの演習へ参加した海軍歩兵部隊と空挺軍部隊はドゥディンカへ戻り、2隻の大型揚陸艦へ乗艦しました。
[ロシア海軍歩兵部隊と空挺軍部隊はドゥディンカで北方艦隊の大型揚陸艦へ乗艦した]
8月31日、ドゥディンカ港で地元アーチストによるコンサートが開催されました。
[ドゥディンカ港でロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊の為のコンサートが行なわれた]
9月3日、北極遠征部隊はドゥディンカ港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]
北極遠征部隊は9月5日にディクソン港へ到着し、ここで砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は遠征部隊と別れ、バレンツ海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の砕氷船イリヤー・ムーロメツはバレンツ海へ向かった]
その他の艦船は、引き続き北極海を東へ進みました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は北極海を東へ進む]

9月9日にはラプテフ海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年9月9日13時16分配信
【北方艦隊北極グループはラプテフ海へ入った】
北極遠征部隊は、『アトムフロート』(ロスアトム)の原子力砕氷船「ヴァイガチ」に先導されて結氷海域を航行しました。

9月13日にはボリシェヴィク島付近でロシア連邦保安庁所属の境界線警備隊と合同で不審船の臨検訓練を行ないました。
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