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ロシア海軍の練習艦ペレコプはアルハンゲリスクを訪れた後に北極海へ向かった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年9月9日16時22分配信
【練習艦「ペレコプ」はアルハンゲリスクへ到着した】

艦内にロシア海軍研修学校生徒を乗せて北方海上航路の航行を行なっているバルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、アルハンゲリスク市へ到着した。
艦は、沿海首都の海上河川船着場へ係留された。

歓迎式典には、白海海軍基地司令官及び将兵、アルハンゲリスク州指導部、海軍生徒、幼年学校生徒、全連邦軍事スポーツ少年団員、アルハンゲリスク住民が参加した。
地元の歌と踊りのアンサンブル『ディヴォヴァニエ』のアーチストは、有名な北方民族民謡『海のように、海は青く』を演奏し、ゲストへ伝統的なパンと塩が贈られた。


「沿海の大地~ここは、海軍発祥の地のみならず、人材育成の場でもあります。
最初の船員であるピョートル大帝陛下、将来の提督ラーザレフ、ナヒーモフ、コルニロフ、クズネツォフは、白海沿岸のこの場所で勤務しました」
白海海軍基地
司令官コンスタンチン・カバンツォフ少将は、ゲストに向かって強調した。
「今日、名誉ある白海の船員は、勇敢な伝統の先覚者であり、与えられた戦闘演習任務を成功裏に果たし、我が国の安全の強化へ重みのある貢献を為しております。
海軍の遠方勤務中、貴方達が、一度ならず、何度も我々の大地へ来るであろう事を確信します」


白海沿岸は、正当なロシア海軍発祥の地と見られている。
17~18世紀の境目には、ここに初の国立造船所が開設された。
今日、ここには原子力潜水艦建造センターが有る。
北の大地では、115年前に伝説的なソヴィエト連邦海軍元帥ニコライ・ゲラシモヴィチ・クズネツォフが生まれた。
サンクトペテルブルク及びウラジオストクからの多くの他の海軍学校生徒は、近日中にアルハンゲリスクの博物館及び名所への見学旅行の時間を得る。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年9月10日15時27分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はアルハンゲリスク港を去った】

バルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、アルハンゲリスク港を去り、北方海上航路上で艦隊間移動を続ける。

7500海里に渡る北方艦隊から太平洋艦隊への移動の枠組みで、「ペレコプ」は、チクシ港、ぺヴェク港、ベーリング島への寄港を行ない、9月30日には艦のペトロパヴロフスク・カムチャツキー港への寄港が計画されている。
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最も困難な結氷状況と認められるカラ海を通過する艦の移動を保障する為、生粋の浅いプロジェクト10580原子力砕氷船「ヴァイガチ」が関わる。
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練習艦には、100名以上のS.O.マカロフ提督記念太平洋海軍高等学校及び海軍軍事科学研修センター『ソヴィエト連邦海軍元帥N.G.クズネツォフ記念海軍アカデミー』(サンクトペテルブルク)の生徒が乗っており、海上実習を行なう。

航海中、生徒は、航海士学科の実習様々な条件及び困難な航海環境下での艦の制御の技量の向上、更には士官及び航海士当直義務の代役を務める事になる。

この他、将来の海軍士官は艦に備え付けられている最新の練習シミュレーター「レゲリ」で一連の訓練を行なう。
研修完了後、艦上の生徒は、特別かつ様々な海上学科のテストへ移行する。

艦での研修の為、特殊クラス及び訓練シミュレーターが作成された。
「ペレコプ」は天文学甲板、艦のダメージコントロール区画、6本オール漕ぎボートを有する。
同時に300名までの将来の航海士、機関士、操縦士が海上実習を行なえる。

艦の移動時に、ロシア連邦の大規模港を訪れ、2、3回の海軍学校の生徒の交代を行なう。
2018年には、1000名以上が艦上で実地訓練を行なった。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]

7月7日、「ペレコプ」バルチースク基地へ入港しました。

[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る]

7月10日には大ベルト海峡へ入り、カテガット海峡、スカゲラク海峡を通過して7月13日に北海へ出ました。
これらの海峡を通過する際には、海軍兵学校の生徒が練習艦の乗組員に代わって当直に立ちました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北海へ入った]

その後、「ペレコプ」北海、ラマンシュ海峡(英仏海峡)、ビスケー湾を通過し、7月17日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

「ペレコプ」地中海を横断して7月25日に黒海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは黒海へ入った]

7月26日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。

その後、「ペレコプ」は、セヴァストーポリの海軍兵学校生徒を乗せて出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはクロンシュタットへ行く]

8月初頭に北アフリカスペイン領セウタへ寄港し、8月9日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北アフリカのスペイン領セウタを訪れた]

8月12日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月12日17時45分配信
【練習艦「ペレコプ」は大西洋へ入った】

その後、「ペレコプ」ビスケー湾ラマンシュ海峡を通過し、8月14日には北海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは再び北海へ入った]

北海からバルト海へ入り、一旦クロンシュタット港へ戻った「ペレコプ」は、8月23日に出航し、今度はバレンツ海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバレンツ海へ向かった]

8月26日には大ベルト海峡へ入りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ行く]

その後、「ペレコプ」は、北海、ノルウェー海、バレンツ海を通過し、9月1日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。

[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

9月初頭にセヴェロモルスクを出航した後、9月8日にアルハンゲリスク港へ入港、9月10日に出航し、北極海横断航海へ向かいました。

「ペレコプ」は9月30日にカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ到着する予定です。
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