ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2019年12月に出航する
- カテゴリ:ロケット巡洋艦スラヴァ型

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年9月9日17時56分配信
【情報筋:巡洋艦「モスクワ」は2019年末までに海へ出る】
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(プロジェクト1164、コード名「アトラント」)は、主動力装置修理の次の段階を完了した後、2019年12月に海へ出る事が計画されている。
『Mil.Press FlotProm 』は、2名の(造船)分野の情報提供者より伝えられた。
艦は、航行状態復旧の為の修理を『第13艦船修理工場』で行なっている。
現時点で、4基のガスタービン発電機と2基の減速装置が修復され、給油装置、航行用ガスタービンエンジンのガス排気装置を含むガスタービン動力装置の修理が行なわれている。
黒海艦隊広報サービスは『Mil.Press FlotProm 』へ、全ての修理復旧活動は計画通りに行なわれていると話した。
艦が海へ出る時期については言わなかった。
海軍の代理人は、艦の乗組員は計画に沿って戦闘訓練を続けている事を指摘した。
工場の専門家は、第5戦闘部門(計3個大隊)の乗組員と共に艦の技術的準備状態を復旧している。
情報提供者は特派員へ、海への出航は2019年~2020年の境目に計画されていると通知した。
2018年10月、『Mil.Press FlotProm 』記者は、第13艦船修理工場が「モスクワ」の航行準備状態の回復作業を開始した事を明らかにした。
修理は、6ヶ月から8ヶ月の期間での完了が計画されている。
6月5日、主動力装置の航行試験を行なう為、艦は2016年末以来初めて出航した。
2019年1月に『Mil.Press FlotProm 』が(造船)分野の消息筋より伝えられたように、黒海艦隊旗艦の近代化の決定は、2020年代まで延期された。
『北方計画設計局』は、技術プロジェクト作成作業の為の資金供給を未だ受けていない。
近代化はセヴェロドヴィンスクの『ズヴェズドーチカ』で行なわれる。
[『Mil.Press FlotProm 』参照]
「モスクワ」は、プロジェクト1164「アトラント」ロケット巡洋艦のトップである。
1983年に「スラヴァ」の名前で運用へ入った。
1996年、後援者としてモスクワ市庁が現れ、それに改名された。
現在、艦では約40名のモスクワ市民及びモスクワ州住民が勤務している。
プロジェクト「アトラント」巡洋艦の排水量は11380トン、全長186メートル、最大幅20.8メートル。
艦は34ノットまでの速力を発揮できる。
乗組員は510名。
巡洋艦の主な打撃兵装は、ミサイルP-1000「ヴルカーン」の16基の発射装置である。
これに加え、砲、対空防衛ミサイル手段、高射ミサイル複合体「オサー-M」、魚雷発射管及び深海爆撃の為の反応装置を装備する。
2015年後半、巡洋艦は、地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊を率い、その対空防衛手段でシリアのロシア航空基地フマイミーンをカバーした。
最後の戦闘勤務は2016年1月に完了した。
黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年までは何度も長期航海を行なっていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦船は2015年に総計50万海里以上を航行した]
2015年1月1日の時点では、太平洋遠征(ニューギニア沖まで進出)から戻る途中であり、オマーンで新年を迎えました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]
2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]
2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]
2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラと赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]
2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]
2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリの第13艦船修理工場の浮きドックへ入渠しました。

2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]
2016年7月31日、2017年7月30日、2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
「モスクワ」は、2018年から近代化改装の開始が予定されていましたが、実行には移されませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴァストーポリで近代化改装を行なう]
ただし、「モスクワ」の近代化改装自体は断念されていません。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念される?]
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念されていない]
結局、まずセヴァストーポリの『第13艦船修理工場』で「モスクワ」の修理を行なう事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリで修理を行なう]
その後、セヴェロドヴィンスクへ移動して近代化改装を行なう事も考慮されているようですが、未だ最終決定は下されていません。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの今後に関する最終決定は下されていない]
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は2020年代初頭に延期される]
2019年6月5日、「モスクワ」はセヴァストーポリを出航し、黒海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは3年ぶりに出航した]
2019年7月28日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。

「モスクワ」はセヴァストーポリで機関の修理を行ない、完了後の2019年12月には再び出航するようです。
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