ロシア海軍の練習艦ペレコプはぺヴェク港を訪れた

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2019年9月22日19時17分配信
【艦内に生徒を乗せた練習艦「ペレコプ」はぺヴェク港への寄港を行なった】
北方海上航路のルート上を行く練習艦「ペレコプ」は、本日(9月22日)、ぺヴェクへの寄港を行なった。
艦上には、海軍研修学校の生徒が乗っており、海上実習プログラムを遂行している。
練習艦「ペレコプ」の航海は、海上実習中の海軍専門学校及び海軍兵学校の生徒の実地訓練の効率を高める海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の指示に沿い、ロシア海軍総司令部が計画している。
以前、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、海軍軍事科学研修センター指導部より、セヴェロモルスクからウラジオストクまでの北方海上航路の特殊な航海を行なっている練習艦「ペレコプ」艦上での海軍研修学校生徒の実習に関する報告を受けた。
特に総司令官は、艦上での生徒の北方海上航路の様々な海域における航海士当直への組織的従事、更には練習艦「ペレコプ」の機器装置の動作の問題についての報告を受けた。
ニコライ・エフメノフ大将は、9月18日から20日までの練習艦「ペレコプ」のチクシ港への寄港において、生徒と艦の乗組員が一連の行事全体へ参加した事を高く評価した。
チクシ港では、地元住民による艦の歓迎式典が行なわれた。
練習艦「ペレコプ」をブルンスキー湾チクシ港地方自治体のトップ、イーゴリ・クドリャショフが訪れ、海軍総司令部、海軍軍事科学研修センターとの更なる広範囲の協力への希望を表明し、ロシア海軍の戦闘艦及び船舶が、更に多くチクシを訪れる事を願った。
練習艦「ペレコプ」で実習を行なっている生徒は、チクシ人工造形芸術博物館、北極文化博物館『ゴルノスタイ』を訪れ、更には、北極チームとのバレーボールのスポーツ競技会、軍事スポーツ競技会『スネシュヌイ・バルス-2019』へ参加した。
生徒及び艦の乗組員の為に、チクシ港のアマチュア芸術家集団によるコンサートが開催された。
チクシ訪問は9月20日に完了し、練習艦「ペレコプ」は承認されたルート上の航海を続ける。

プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドのグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。
現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。
「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアのヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)
復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャのピレウス、9月にはポルトガルのリスボンを訪れました。
2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海や黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)

[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]
2019年7月5日、「ペレコプ」はクロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]
7月7日、「ペレコプ」はバルチースク基地へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る]
7月10日には大ベルト海峡へ入り、カテガット海峡、スカゲラク海峡を通過して7月13日に北海へ出ました。
これらの海峡を通過する際には、海軍兵学校の生徒が練習艦の乗組員に代わって当直に立ちました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北海へ入った]
その後、「ペレコプ」は北海、ラマンシュ海峡(英仏海峡)、ビスケー湾を通過し、7月17日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
「ペレコプ」は地中海を横断して7月25日に黒海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは黒海へ入った]
7月26日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
その後、「ペレコプ」は、セヴァストーポリの海軍兵学校生徒を乗せて出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはクロンシュタットへ行く]
8月初頭に北アフリカのスペイン領セウタへ寄港し、8月9日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北アフリカのスペイン領セウタを訪れた]
8月12日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月12日17時45分配信
【練習艦「ペレコプ」は大西洋へ入った】
その後、「ペレコプ」はビスケー湾とラマンシュ海峡を通過し、8月14日には北海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは再び北海へ入った]
北海からバルト海へ入り、一旦クロンシュタット港へ戻った「ペレコプ」は、8月23日に出航し、今度はバレンツ海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバレンツ海へ向かった]
8月26日には大ベルト海峡へ入りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ行く]
その後、「ペレコプ」は、北海、ノルウェー海、バレンツ海を通過し、9月1日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
9月初頭にセヴェロモルスクを出航した後、9月8日にアルハンゲリスク港へ入港、9月10日に出航し、北極海横断航海へ向かいました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはアルハンゲリスクを訪れた後に北極海へ向かった]
9月16日にヴィリキツキー海峡へ入りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはヴィリキツキー海峡へ入った]
9月18日にはチクシ湾へ投錨停泊しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはチクシ湾へ投錨停泊した]
9月20日にチクシ湾を去りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはチクシ湾を去り、ぺヴェクへ向かった]
9月22日にぺヴェク港を訪れました。

今後、「ペレコプ」は北極海をさらに東へ進み、9月30日にはカムチャツカ半島のペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ到着する予定です。
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