ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは敵潜水艦への魚雷攻撃訓練を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2019年9月24日7時0分配信
【太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦「オムスク」は演習中に仮想敵潜水艦への魚雷攻撃を行なった】
艦隊の戦闘訓練計画に沿って、有翼ロケット原子力水中巡洋艦「オムスク」は、太平洋艦隊の深海射爆場で、双方が兵器を使用する仮想敵潜水艦への攻撃の課題へ取り組んだ。
潜水艦「オムスク」乗組員には、仮想敵潜水艦の探知及び破壊の任務が与えられた。
「敵」の役割は、対潜任務へ取り組む目的で戦略用途ロケット水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」が演じた。
双方の潜水艦は、複合擬装活動を行ないながら演習実施海域へ入った。
有翼ロケット原子力水中巡洋艦「オムスク」は、「敵」潜水艦を探知し、攻撃の為の好都合な位置で統一実地魚雷射撃を実施した。
次に、「アレクサンドル・ネフスキー」乗組員は、水中音響妨害を使用して魚雷攻撃から逃れる為の活動を行なった。
出航時に潜水艦の乗組員は、更に、仮想敵潜水艦を捜索し、隠密裏に追尾する課題へ取り組み、戦闘機動の要素を実行し、妨害及び囮目標を設置して追撃から離脱する技量を向上させた。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【K-186「オムスク」 プロジェクト949A】
プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-186は、1989年7月13日にセヴェロドヴィンスクの北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1993年5月8日に進水、1993年12月10日にロシア海軍へ納入され、同年12月15日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
この間、1992年7月3日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「オムスク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)
1994年1月21日に赤旗北方艦隊に編入され、ザーパドナヤ・リッツァ基地へ配備されました。

1994年9月14日付で赤旗太平洋艦隊へ転属し、同年8月18日から9月10日にザーパドナヤ・リッツァ基地からカムチャツカ半島のヴィリュチンスク基地へ移動しました。
2007年~2008年にボリショイ・カーメニ市の極東工場『ズヴェズダー』でオーバーホールを行ないました。
2008年7月25日の『ロシア海軍の日』にはウラジオストクの観艦式へ参加しました。

2010年7月~8月には戦略演習「ヴォストーク-2010」へ参加しました。
2012年12月末に遠距離航海から帰投しました。
[オスカーII級原潜オムスクはヴィリュチンスク基地へ戻った]
2014年9月には戦略演習「ヴォストーク-2014」へ参加しました。
2015年に再び極東工場『ズヴェズダー』へ回航され、修理及び近代化改装工事が始まりました。

2019年5月に日本海で航行試験を行なった後、6月29日に太平洋艦隊へ引き渡され、現役に復帰しました。
[近代化改装を終えた原子力水中巡洋艦オムスクはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
「オムスク」の近代化改装の具体的な内容には触れられていませんが、おそらくは艦の寿命延長や核燃料の交換、一部の機器の更新などでしょう。
現役に復帰した「オムスク」は、7月28日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加した後、8月9日にカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。
[近代化改装を終えたロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクはカムチャツカ半島の基地へ戻った]
2019年9月初頭から実施されたロシア太平洋艦隊のオホーツク海演習の一環として、「オムスク」は9月16日に対艦ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは太平洋で長距離対艦ミサイルグラニート""を発射した]
そして9月25日、太平洋艦隊のプロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」(2013年12月23日就役)を「敵役」として魚雷攻撃訓練を行ないました。

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