シリアのタルトゥース港のロシア海軍艦船修理所は2019年10月15日に操業を開始する
- カテゴリ:地中海情勢(2019年)

『タス通信』より
2019年9月27日2時57分配信
【タルトゥースのロシア連邦海軍基地の艦船修理所は10月15日から稼働する】
タルトゥース、9月26日/タス通信
シリアのロシア海軍駐留所の艦船修理所は10月15日に作業を開始する。
遠海ゾーン作戦司令部副司令官(電気工学サービス担当)エフゲニー・グシンは報道陣へ伝えた。
「艦船修理所は2100平方メートルを占めます。
これは、タルトゥースに居る艦船の保証修理、技術サービス、定期作業を実行する為に意図されております。
現在、設備の設置が行なわれており、10月15日には機能し始めます」
グシンは話した。
彼によると、艦船修理複合体の主な任務は、艦載機器システム及び機構の損傷や故障を手際よく取り除く事に在る。
グシンは、艦船修理所は、現時点でタルトゥースに滞在している水上修理所(工作船)よりも生産性が10倍に上がる事を強調した。

現在、シリアのタルトゥースには、ロシア海軍の第720物資-技術供給所が置かれています。
元々は、ソ連邦海軍時代の1971年に設立されたものです。
これは、地中海東部で行動するロシア海軍の艦船へ各種物資を供給し、更には、艦船の整備や簡単な修理を行なう為のものです。
艦船の整備や簡単な修理の為、タルトゥースにはロシア海軍の工作船1隻が交代で常駐しています。
工作船PM-56

PM-138

ロシア海軍は2013年初頭から地中海東部へ艦船を常時展開させており、同年6月1日には、地中海のロシア海軍艦船を統一指揮する為、「地中海作戦連合部隊」が創設されました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]
2015年10月には、タルトゥース港内の浚渫作業が行なわれました。
[ロシア海軍はシリアのタルトゥース港の浚渫作業を行なった]
2016年10月、ロシア国防省は、タルトゥースへ恒常的な海軍基地を作成する意向を示しました。
[ロシア海軍はシリアのタルトゥースへ恒常的な基地を作る]
2016年12月23日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、タルトゥースの海軍基地の拡張に関するシリアとロシアの協定に関する法令へ署名しました。
[シリアのタルトゥース港のロシア海軍基地は拡張される]
2017年1月20日までに、ロシアとシリアは、タルトゥースの海軍基地に関する新たな協定へ署名しました。
新たな協定により、ロシア海軍は今後49年間タルトゥースを自由に使用できるようになります。
[ロシアとシリアはタルトゥースのロシア海軍基地に関する新たな協定を締結した]
協定は2017年12月にロシア連邦議会で批准され、正式に発効しました。
[タルトゥースのロシア海軍基地に関するロシアとシリアの協定は批准された]
上記のように、これまでは地中海東部で行動するロシア海軍の艦船の整備や簡単な修理を行なう為、タルトゥースへ工作船を交代で常駐させていたのですが、同海域におけるロシア海軍の活動が活発になった今となっては、これだけでは何かと不便になってきた事も有り、タルトゥースに新たな艦船修理施設が開設される事になりました。
[シリアのタルトゥース港にロシア海軍の艦船修理施設が開設される]
このタルトゥース艦船修理所は、2019年10月15日から稼働を開始します。
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