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新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の建造は長期化する

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『イズべスチヤ』より
2012年11月29日11時51分配信
【ロシア最新フリゲートの建造は長期化する】

海軍への「アドミラル・ゴルシコフ」引き渡しが、どの程度延期されるのかは不明である。


ロシア海軍総司令部は、今年に最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の国家受領試験が開始される予定であるなどと『イズベスチヤ』に伝えたが、出鱈目である事が分かった。
軍当局が『イズベスチヤ』に話したように、フリゲートは、国家受領試験どころか、そもそも、航海試験の準備すら出来ていない。
試験は半年後の2013年夏に延期されたが、これは最終的な解決にはならない。

軍によると、挫折の原因は、標準装備のA-192M 130mm砲装置と他のシステムに問題が生じた事にある。

「A-192Mは準備が出来ていないとセーヴェルナヤ・ヴェルフィは製造者から説明を受けました。
実際には、ゴルシコフは、全体が仕上げ不足の花束(ブーケット)です。
特に今は、砲撃管理システム"プーマ"の設置が開始されています。
エンジンもまた困難に直面するでしょう」

海軍総司令部の士官は『イズベスチヤ』に話した。

砲装置は、サンクトペテルブルクの設計局と「アルセナル」工場で作成される。
それに対する不満は長期間に渡っており、2年前には、海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将が、フリゲート「ゴルシコフ」シリーズの為にフランスの100mm砲装置クルーゾー・ロワール・コンパクト或いはイタリアの127mm砲装置オットー・メララ127/64LWの購入を提案した。
しかし、「アルセナル」は防衛産業企業体の関連企業と海軍に対し、期間内に全力を尽くすと説得した。
対談者は『イズベスチヤ』に対し嘆いた。

海軍将兵は更に、艦のレイアウトと人員の配置に問題があると言う。
水兵室はあまりにも小さく、通路と他の空間は機器に溢れていると彼らは話している。

いつも通りの事だが、防衛産業企業体の代理人は、この批判に完全に同意しない。
統合造船業営団の高位の職員は、海軍総司令部の主張は「根拠が無い」『イズベスチヤ』に指摘した。

「2011年、軍はフリゲートの建造資金の供給を完全に停止しており、今年になって再開されました。
同艦の主要製造者であるセーヴェルナヤ・ヴェルフィは、資金供給を受ける事無く他のプロジェクト参加者に作業の為の支払いは行えませんよ。
ええそうです、全ての関連企業での作業は中断してしまったんですよ。
国防省は、十分に承知している筈ですがね」

彼は話した。

対談者は『イズベスチヤ』に対し想起させた。
「アドミラル・ゴルシコフ」は、同シリーズの最初の艦であり、作業過程において、多くのシステム及び機器が、以前の計画より適切なものに置き換えられた。

「私共は、艦を建造する上で、砲兵装を持っておりませんし、その寸法と重量も分かりません。
同じ砲は、量産されていません。
電源ケーブルを敷設して艦載情報管理システムと統合し、砲撃管理システムを構成しなければなりません。
ええそうです、海軍総司令部の主張には、何一つ根拠が存在しない事に私共は驚いておりますよ」

統合造船業営団の代理人は指摘した。

同様の事を「アルセナル」工場も表明した。
幹部の一人は、『イズベスチヤ』に対し、この3年間、国防省は、砲装置の作業の為の資金供給を満足に行っていないと話した。

「2012年、A-192アルマータの開発設計作業への資金割り当ては、1ルーブル、1コペイカすらも有りませんでした。
工場は、自社資金で開発設計作業を実施しなければならないのです」

彼は詳しく説明した。

ウラジーミル・ザハロフ予備役少将は、『イズベスチヤ』に対し、シリーズのトップ艦の建造における発注者と製造者の口論は典型的な事例であると指摘した。
「機器の選択、設計図面の変更は有ります。
設計作業に軍からの資金供給が停止される事も有ります。
もちろん、造船所に苦情を言う事は出来ますが、私達は、艦というものが複雑なメカニズムであり、その問題点を除去する為には多大な時間が必要であるという事を理解する必要が有ります。
幾つかの問題があったコルベット"ステレグーシチー"は、現在、既に3番艦が引き渡されようとしています」

ザハロフ氏は説明した。

専門家によると、「ゴルシコフ」は、遅かれ早かれ海軍へ引き渡される。
最も重要なのは、一連の「小児疾患」は、治癒されるという事である。

そうならなかった場合、大きな問題について話す事が出来るだろう。


[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月28日に進水しました。

現在、サンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の岸壁で艤装工事が進められています。
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2012年10月5日、『イズべスチヤ』は、ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」が11月末にバレンツ海で航海試験を開始すると報じました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は11月末に航海試験を行なう]

しかし、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」の関係者は、これを否定しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は11月末に航海試験を実施しない]


その後の情報では、「アドミラル・ゴルシコフ」の航海試験は2013年11月から実施されるとの事です。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は2013年に航海試験を実施する]
[新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」、2014年春に就役?]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、新開発のA-192 130mm単装砲「アルマータ」Арматаを搭載する予定です。
[A-192-5P-10 130mm砲]
A-192「アルマータ」は、ソヴィエト連邦時代の1980年代末に計画され、1990年代初頭から設計が開始されましたが、それから約20年経った今も試験は完了していません。

現在の所、艤装中の「アドミラル・ゴルシコフ」は、130mm砲塔は未装備ですが、射撃管制レーダー「プーマ」は搭載されています。
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今回の記事によると、このA-192に不具合が生じているとの事です。

この為、前ロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー提督は、フランスの100mm砲かイタリアの127㎜砲の購入を提案したとの事です。

クルーゾー・ロワール・コンパクト100mm砲
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オットー・メララ127mm砲(127/64LW)
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しかし開発者の「アルセナル」は、不具合の原因は、A-192Mの為のロシア国防省の資金割り当てが殆ど無い為であると反論しています。
【連邦単一国家企業「M.V.フルンゼ記念アルセナル設計局」公式サイト】

更に、建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」(北方造船所)によると、2011年には「アドミラル・ゴルシコフ」建造工事の為の資金割り当てが全く無かったとの事です。

この件に関しては、以前にも報じられています。

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2012年11月16日配信
【アレクサンドル・ウシャコーフ:2011年と2012年前半の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は破綻の為に苦労した】
「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」総取締役アレクサンドル・ウシャコーフによると、同社は2011年の1年間と2012年の前半に銀行からの融資を受けられなかった為、資金繰りに苦労していたとの事です。
ロシア中央銀行から「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」に対し、コルベット(「ステレグーシチー」型)建造の為の資金の融資が開始されたのが2012年8月27日、フリゲート(アドミラル・ゴルシコフ」)建造の為の資金の融資の開始は9月10日でした。


今回の記事の最後の「小児疾患」Детские болезниというのは、要するに、兵器の開発試作段階における初期不良の事です。
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