ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦アゾフは『シリア・エクスプレス』に従事する
- カテゴリ:地中海情勢(2019年)

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年11月23日21時19分配信
【ロシア海軍の大型揚陸艦「アゾフ」は地中海へ入った】
イスタンブール、11月23日、インタファクス
黒海艦隊の大型揚陸艦「アゾフ」は、土曜日にボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して地中海エリアへ出た。
現地の情報ポータルサイトは伝えた。
艦がボスポラス海峡を通過する写真を公表したイスタンブールのサイトは、大型揚陸艦「アゾフ」が、地中海のロシア海軍の物資-技術サービス供給所が置かれているシリアのタルトゥース港へ向かっていると確信している。
艦の吃水線から判断し、「アゾフ」は大量の荷物を積んでいる事が指摘された。
これは、大型揚陸艦「アゾフ」にとっては、この2ヶ月間で3回目のシリアへの航海であり、今年初めからは少なくとも5回目となる。
この前の木曜日、地中海へは更に黒海艦隊の救助曳船「シャフテル」が向かっている。
海外メディアによれば、ロシア海軍の大型揚陸艦及び補助船隊、更にチャーター船は、ラタキアのフマイミーン飛行場のロシア航空群、タルトゥースの海軍物資-技術サービス供給基地、そしてシリア政府軍の為に貨物を送り届ける「シリア・エクスプレス」と呼ばれる作戦へ参加している。
ロシア海軍の大型揚陸艦は、2013年1月以降、黒海沿岸(ノヴォロシースク或いはセヴァストーポリ)からシリアのタルトゥースへ貨物や人員などを輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に従事しています。

当初は大型揚陸艦のみが「シリア・エクスプレス」へ参加していましたが、2015年夏以降は海軍がチャーター或いは購入した貨物船も参加するようになりました。
「シリア・エクスプレス」へ参加しているのは、主に黒海艦隊所属艦です。
大型揚陸艦「アゾフ」(151)は、2019年には4回の「シリア・エクスプレス」へ従事しています。
(2019年2月初頭~下旬と、2月末~3月上旬、6月中旬、10月末)
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦アゾフはシリアへ貨物を運ぶ]
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフとアゾフは『シリア・エクスプレス』に従事する]
そして11月23日、「アゾフ」はボスポラス海峡を通過し、その後、地中海へ入りました。
無論、今回の行き先もシリアのタルトゥースでしょう。
現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[黒海艦隊]
潜水艦「クラスノダール」:2019年3月中旬から地中海東部に滞在
潜水艦「スタールイ・オスコル」:2019年4月末から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」:2019年10月初頭から地中海東部に滞在
哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」:2019年11月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「キルディン」:2019年6月初頭から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「アゾフ」:2019年11月末から地中海東部に滞在
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」:2019年6月末から地中海東部に滞在
対水中工作艇「キネリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-304:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
救助曳船「シャフテル」:2019年11月下旬から地中海東部に滞在
[バルト艦隊]
工作船PM-82:2019年11月上旬から地中海東部に滞在
- 関連記事
スポンサーサイト