ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦ニコライ・ズーボフはサンクトペテルブルクで起工された
- カテゴリ:ロシア新世代水上艦


『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年11月28日8時12分配信
【『アドミラルティ造船所』で第2のプロジェクト23550哨戒砕氷艦が起工された】
11月27日・水曜日夕方のサンクトペテルブルクへの充実した訪問中、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは『アドミラルティ造船所』を訪れ、哨戒砕氷艦「ニコライ・ズーボフ」~プロジェクト23550の2番艦の起工式典へ参加した。
同社広報サービスが伝えたように、国家元首は更に、工場で建造される受注品についての知識を得た。
当初、「ニコライ・ズーボフ」の起工は2018年春に計画されていた。
その建造は2020年の完了が予定されていた。
しかし2018年3月、アレクサンドル・ブザコフは、哨戒砕氷艦の引き渡しプログラムは4年延期された事を認めた。
彼によると、プロジェクト23550の2番艦の引き渡しは2024年になる。
哨戒砕氷艦のトップ「イワン・パパーニン」は『アドミラルティ造船所』で2017年4月に起工され、今年10月25日に進水した事が想い起こされる。
その海軍への引き渡しは2019年に計画されていたが、今は2023年に延期されている。
プロジェクト23550型の艦は、戦闘、捜索救助、科学研究機能を兼ね備えている。
任務の中には、北極水域の保護と監視、護送、遭難船の曳航、支援船への同行及び支援、更には救助作戦への参加(座礁した船の撤去を含む)、特殊貨物の移送が有る。
「イワン・パパーニン」型砕氷艦は、更に消火も可能である。
[『Mil.Press FlotProm』参照]
プロジェクト23550艦の排水量は約9000トン、全長114メートル、幅18メートル、吃水6メートル。
出力約15メガキロワットの動力装置は、18ノットの速力の発揮が可能である。
スクリュー複合体には、出力約6000キロワットの2基の全回転スクリューポッドと、出力約500キロワットのトンネル型操舵装置が含まれる。
自立行動期間は約70日、航続距離は10000海里、基礎乗組員は49名、追加人員47名。
哨戒砕氷艦の兵装には、自動砲AK-176MAが含まれる。
この他、艦上にはヘリコプター及び無人飛行装置、更には2隻の高速戦闘艇「ラプトル」が駐留できる。

ロシア海軍は、北極圏向けとして2隻のプロジェクト23550砕氷哨戒艦の建造を計画しています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦建造の為のプレートカットは2016年秋に始まる]
プロジェクト23550砕氷哨戒艦は、砕氷船、哨戒艦、曳船などの機能を併せ持った多機能水上艦であり、満載排水量は8500トンと、かつてのプロジェクト956駆逐艦(ソブレメンヌイ級)やプロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ級)に匹敵します。
(ただ、全長は956や1155よりも短く、幅は広いので、かなりファットな艦になりますが)
プロジェクト23550砕氷哨戒艦2隻の建造契約は、2016年5月にサンクトペテルブルクの『アドミラルティ造船所』とロシア国防省(ロシア海軍)との間で締結されました。
[ロシア海軍の為の砕氷哨戒艦プロジェクト23550の建造契約が締結された]
プロジェクト23550はAK-176MA 76mm単装砲を装備します。
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
プロジェクト23550は軽武装の艦ですが、ヘリコプターや無人機を搭載し、更には高速哨戒艇プロジェクト03160「ラプトル」を2隻搭載できます。


「イワン・パパ―ニン」と命名されたプロジェクト23550の1番艦は、2017年4月19日に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンはサンクトペテルブルクで起工された]
2019年10月25日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンはサンクトペテルブルクで進水した]
当初、「イワン・パパ―ニン」は2020年に、今後起工される2番艦「ニコライ・ズーボフ」は2021年にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[プロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンは2020年にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、「資金供給の問題」の為、「イワン・パパ―ニン」の引き渡しは2023年、「ニコライ・ズーボフ」は2024年に延期される事になりました。
[2隻のプロジェクト23550(イワン・パパーニン型)砕氷哨戒艦は2023~2024年にロシア海軍へ引き渡される]
そして2019年11月27日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンも出席して2番艦「ニコライ・ズーボフ」の起工式典が『アドミラルティ造船所』で開催されました。
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