ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で魚雷発射試験を行なった

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年12月5日12時16分配信
【新たなロシアの原子力潜水艦「カザン」は試験で魚雷射撃を実施した】
モスクワ、12月5日、インタファクス
プロジェクト885M「ヤーセン-M」多目的原子力潜水艦のトップ「カザン」は、白海の北方艦隊戦闘訓練射爆場で試験魚雷射撃を実施した。
北方艦隊の公式代理人ワジム・セルガは発表した。
「射撃は、白海海軍基地部隊の支援の下、艦の工場航行試験の枠組みで実施されました。
原子力潜水艦カザン乗組員は、水中位置から水中目標へ2基の魚雷の斉射を行ないました」
セルガは話した。
彼は、事前評価によると、試験魚雷射撃は成功裏に実施されたと述べた。
近い内に原子力潜水艦は、兵器複合体に関連するものを含め、白海で更に数回の試験エピソードを遂行する。
10月、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、新たな潜水艦の試験で問題が発生し、海軍への引き渡し時期の延期を余儀なくされたと述べた。
「同艦は既に12回以上の試験出航を行なっており、作業は進められています。
生じた問題は明確化されており、我々は、来年一杯は、それに従事する事になるでしょう」
ラフマノフは10月17日に報道陣へ話した。
プロジェクト885M「ヤーセン-M」多目的原子力潜水艦は、有翼ミサイル「オーニクス」と「カリブル」を搭載する。
トップ艦となる潜水艦「カザン」は試験を行なっている。
それは、2019年末までに海軍へ引き渡されなければならなかった。
以前、ロシア連邦海軍司令部及び『統合造船業営団』幹部は、「カザン」は2019年に戦闘編制への受け入れを計画していると発言した。
ロシア海軍の第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。

[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]
北方艦隊への配備が予定されている「カザン」の乗組員の編成は、2016年3月までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]
「カザン」は2017年3月31日に進水しました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]
2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]
2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。
[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった]
試験は2019年1月初頭頃まで続きました。
当初、「カザン」のロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていました。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、2019年中の引き渡しは実現できない可能性が出てきました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]
「カザン」は、2019年7月以降に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]
しかし、不具合は完全に修正されたわけでは無く、「カザン」のロシア海軍への引き渡しは、2020年末頃までに延期される事になりました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2020年に延期された]
一方、「カザン」の航行試験は白海で続けられており、12月5日には魚雷発射試験を行ない、2基の魚雷を一斉に発射しました。
当初、「ヤーセン」級シリーズの建造は、原型1隻、改型6隻の計7隻で完了する予定でした。
[ロシア海軍第4世代多用途原潜ヤーセン級は2023年までに計7隻が就役する]
[ロシア海軍の最新鋭多用途原潜ヤーセン級は北方艦隊と太平洋艦隊へ配備される]
しかし、2019年6月27日、モスクワ州の愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2019』の会場において、「ヤーセン-M」2隻の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]
この2隻は、2020年~2021年の起工が予定されています。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦2隻は2020~2021年に起工される]
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