ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災による損害額は950億ルーブルにはならない

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年12月19日13時12分配信
【『統合造船業営団』総裁は航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害950億ルーブルを否定した】
サンクトペテルブルク、12月19日、インタファクス
『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の火災により引き起こされた損害額が航空巡洋艦自体の費用に等しいというメディアの報道を否定した。
「複数のメディアの情報は、重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの火災により引き起こされた損害額が航空巡洋艦自体の費用に等しいなどと言っておりますが、これは完全に事実に即しておりません」
ラフマノフは木曜日に報道陣へ話した。
「巡洋艦は致命的な損傷など受けておりませんし、火災が発生した区画に在る機器は、大規模修理の実施中、現在、工場に受け入れられている新しいものと交換する関係で既に解体されております」
ラフマノフは付け加えた。
「従いまして、この事故は、巡洋艦の修理予算と時期に大きな影響を及ぼしません」
『統合造船業営団』トップは確認した。
水曜日、新聞『コメルサント』は、北方艦隊司令部の情報筋の談話を引用し、重航空巡洋艦が火災により与えられた損害額は950億ルーブルに達するおそれがあると報じた。
「現在、この艦は、勤務期間、減耗を考慮すれば、兵装無しでも約1100億ルーブルになり、算定される損害と、ほとんど同じくらいになります。
海軍総司令部に大いなる憤慨を引き起こさせる途方もない額です」
情報筋は指摘した。
12月12日、ムルマンスクの工場で修理中の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」で火災が発生した。
予備データによると、火災は溶接作業中に起こった。
それは一昼夜で消火された。
火災の結果、2名が死亡し、更に14名が負傷した。
先週、ラフマノフは『コメルサント』で「アドミラル・クズネツォフ」の損害の判定は年末までに行われると言った。
「損害の判定には時間がかかります。
損傷した区画を調査し、問題点の洗い出しを行なう必要が有ります。
公式に分かち合える情報の提示は、今月末に出てくるでしょう」
『統合造船業営団』トップは話し、巡洋艦は致命的な損傷を受けていない事を指摘した。
「同艦は修復され、海軍へ復帰します。
部局間委員会と軍事造船担当副総裁ウラジーミル・コロリョーフ君が率いる『統合造船業営団』作業グループが作成されました」
『統合造船業営団』総裁は話した。
この前の月曜日、ラフマノフは『インタファクス』へ、巡洋艦は火災後に復帰できると言った。
「艦は浮いているじゃないですか。
安定性も失われていませんしね。
つまり、(艦は)生きているという事ですよ」
『統合造船業営団』トップは、12月12日の火災の結果、艦は致命的な損傷を受けたのかどうかという質問に答え、こう話した。
「今、この2つに関するデータ:技術的準備状態の回復の時期及び費用について、あらゆる楽観的並びに悲観的なコメントは控えたいと思います」
ラフマノフは付け加えた。
艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』は、2018年4月に航空母艦の技術的準備状態の回復及び近代化の国家契約を軍と締結した。
契約によると、航空母艦は2022年にロシア北方艦隊へ復帰しなければならない。
重航空巡洋艦は1982年に黒海造船工場の船台で起工された。
艦は50機以上の飛行装置を搭載できる。
その兵装は、有翼対艦ミサイル「グラニート」、高射ミサイル複合体「クリノーク」、高射ミサイル砲複合体「カシターン」、自動艦載砲、更には対水中兵器システムで構成される。
伝えられているように、近代化中に「アドミラル・クズネツォフ」は、対空防衛複合体「パーンツィリ」の海上版、新たなボイラー、ポンプ、新たな飛行システム及び通信システムを得る。
艦には、主動力タービンの追加修理が控えている。

2019年12月12日10時16分(モスクワ時間)、ムルマンスクの第35艦船修理工場で近代化改装工事中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の第1発電機区画での溶接作業中に火災が発生しました。
[近代化改装工事中の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで火災が発生した]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)]
火災は24時間以内に鎮火されましたが、乗組員の士官2名が死亡し、他に14名が火災発生時の有毒ガスによる中毒で入院しました。
今回の火災により、「アドミラル・クズネツォフ」は第1発電機区画が全焼しましたが、致命的な損傷は受けておらず、修理及び近代化改装作業は続行されます。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する]
今回の火災による「アドミラル・クズネツォフ」の損害額は未だ算定されていませんが、『コメルサント』は12月18日に、その損害額が950億ルーブルになると報じました。
『コメルサント』より
2019年12月18日19時50分配信
【情報筋は「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害を950億ルーブルと評価した】
翌12月19日、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、『コメルサント』の報道を完全に否定しました。
- 関連記事
-
- ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災による損害額は3億ルーブル以上になる
- ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災による損害額は2020年1月末に確定する
- ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災による損害額は950億ルーブルにはならない
- ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する
- ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)
スポンサーサイト