ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワのオーバーホールは完了に近付いている
- カテゴリ:ロケット巡洋艦スラヴァ型

『タス通信』より
2020年1月4日配信
【黒海艦隊旗艦「モスクワ」の修理は完了に近付いている】
セヴァストーポリ、1月4日/タス通信
約3年間海へ出ていない黒海艦隊旗艦~親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」の修理は、完了に近付いている。
『タス通信』は黒海艦隊『第13艦船修理工場』取締役アレクサンドル・ユリエフより伝えられた。

巡洋艦「モスクワ」は、艦の修理及び近代化に関連し、2016年から海へ出ておらず、修理の第1段階完了後の最初の航海は、2019年6月5日に行なわれた。
この時、作業が完全に終わったとは伝えられたなった。
「11月~12月に主な注意を払った対象は、艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワ、大型揚陸艦サラトフ、ノヴォチェルカッスク、オルスク、ツェーザリ・クニコフ、警備艦プイトリーヴイ、小型対潜艦ムーロメツ、海洋掃海艦イワン・ゴルベツでした。
重要な作業がモスクワで行なわれました。艦は動き、作業は完了に近付いています」
ユリエフは話した。
彼は更に、ソヴィエト社会主義共和国連邦が分解してからクリミアがロシアへ復帰した2014年までの長年に渡り黒海艦隊唯一の潜水艦であった「アルローサ」が5年間修理状態に在ると説明した。
「特別な対象である潜水艦アルローサは、他ならぬ修理に加え、潜水艦の戦闘能力を著しく向上させる近代化作業が行なわれています。
この受注品には、毎日100名の製造労働者が関わっております。
これは、専門技術者や他の部門の従業員は考慮に入れてません。
同様の事は、エアクッション小型ロケット艦ボラにも言えます。
責任ある課題であるが故に、作業テンポは迅速です。
終わりは、遥か遠い事ではありません」
工場の取締役は付け加えた。
「モスクワ」は、プロジェクト1164「アトラント」のトップ艦である。

1983年に「スラヴァ」の名前で運用へ入り、1996年に現在の名を受けた。
主な打撃兵装は、16基のミサイルP-1000「ヴルカーン」発射装置である。
黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年までは何度も長期航海を行なっていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦船は2015年に総計50万海里以上を航行した]
2015年1月1日の時点では、太平洋遠征(ニューギニア沖まで進出)から戻る途中であり、オマーンで新年を迎えました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]
2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]
2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]
2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラと赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]
2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]
2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリの第13艦船修理工場の浮きドックへ入渠しました。

2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]
2016年7月31日、2017年7月30日、2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
「モスクワ」は、2018年から近代化改装の開始が予定されていましたが、実行には移されませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴァストーポリで近代化改装を行なう]
ただし、「モスクワ」の近代化改装自体は断念されていません。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念される?]
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念されていない]
結局、まずセヴァストーポリの『第13艦船修理工場』で「モスクワ」の修理を行なう事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリで修理を行なう]
その後、セヴェロドヴィンスクへ移動して近代化改装を行なう事も考慮されているようですが、未だ最終決定は下されていません。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの今後に関する最終決定は下されていない]
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は2020年代初頭に延期される]
2019年6月5日、「モスクワ」はセヴァストーポリを出航し、黒海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは3年ぶりに出航した]
2019年7月28日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。

その後、セヴァストーポリで機関の修理を行ないました。
2019年12月4日、他の黒海艦隊所属艦と共に、緊急出航などの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは緊急出航訓練を行なった]
それから1ヶ月後、「モスクワ」のオーバーホールは完了に近付いているとの事です。
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