ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大型揚陸艦コンドポガと合流した

テレビ局『ズヴェズダー』より
2020年2月3日16時59分配信
【北方艦隊の艦は北大西洋で演習を行なう】
本日(2月3日)、バルト海と北海の境界で大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は大型揚陸艦「コンドポガ」と合流した。
艦は支隊を形成してセヴェロモルスクへ進路を取ったと北方艦隊広報サービスは伝えた。
「北大西洋の移動時に艦の乗組員は、計画対空及び対潜任務へ取り組みます」
声明は述べた。
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は昨年12月3日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクから出航し、困難な水文気象条件下でノルウェー海、北海、地中海、黒海の通過移動を行なった。
1月に艦は、クリミア沖で実施された北方艦隊と黒海艦隊の大規模演習へ関わった。
演習はロシア連邦海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が指揮した。
ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン及び国防相セルゲイ・ショイグは、巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」から演習を視察した。
それは、黒海艦隊の30隻以上の艦、潜水艦と、ロシア航空宇宙軍の40機以上の飛行装置が関わった。
ロシア連邦北方艦隊のプロジェクト1155大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は1980年5月16日に進水し、1982年2月9日に海軍へ加入した。
1990年代初頭まで艦は地中海での演習や航海へ常時参加し、戦闘任務を遂行し、キューバへの公式訪問を行なった。
2010年、大型対潜艦は修理及び高度な近代化を実施し、その中で兵器複合体と生活保障システムが交換され、乗組員の為の居住条件は大幅に改善された。
艦の速力は29.5ノット、自立航行期間30日。
乗組員は約220名から成る。
満載排水量7480トン。
1月上旬、大型対潜艦乗組員は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、黒海艦隊の艦及び支援船と共に大規模艦隊間演習へ参加した。
北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役)と大型揚陸艦「コンドポガ」(1976年就役)は、2019年8月初頭から9月末まで北極圏遠征を行ないました。
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]
2019年11月末にはバレンツ海で演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年11月25日16時25分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と大型揚陸艦「コンドポガ」はバレンツ海で連携へ取り組んだ】
12月3日に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは遠距離航海へ出発した]
ノルウェー海では暴風に遭遇しましたが、無事に通り抜けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは嵐のノルウェー海を航行している]
12月10日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバルト海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ入る]
ただし、「コンドポガ」はバルト海へは入らず、北海に留まりました。
「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、12月12日にバルト艦隊基地バルチースクへ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年12月12日14時48分配信
【北方艦隊の軍艦はバルチースクで物資を補充する】
12月13日にバルチースクを出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月13日13時36分配信
【北方艦隊の軍艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は物資補充後にバルチースクから出航した】
北海で「コンドポガ」と合流した後、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月16日17時6分配信
【北方艦隊艦船支隊はラマンシュ海峡の通行を準備する】
その後、ビスケー湾を通行し、12月21日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入りました。
12月23日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、アルボラン海で中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)から洋上での燃料補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を東へ進む]
中型海洋給油船「ヴャジマ」は、元々は北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の遠距離航海に同行しており、12月18日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入っています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは再び地中海へ入った]
その後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は地中海を東へ進み、12月29日にはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは黒海へ入った]
翌12月30日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは黒海艦隊基地セヴァストーポリで新年を迎える]
2020年1月9日、黒海で行なわれた北方艦隊と黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]
1月12日にセヴァストーポリを出航し、1月13日にボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海へ行く]

1月14日には地中海へ入り、翌1月15日にギリシャのピレウス港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはギリシャのピレウス港を訪れた]
1月17日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはギリシャのピレウス港を去った]
その後、地中海中部で北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、中型海洋給油船「ヴャジマ」、救助曳船SB-406と合流し、1月22日にシチリア海峡を通過して地中海西部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海西部へ入った]
1月24日、北方艦隊艦船支隊は、地中海西部で給油船「ヴャジマ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海西部で洋上給油を行なった]
1月26日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を去った]
その後、ビスケー湾を北東へ進みました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾に居る]

1月31日にラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入り、セーヌ湾で投錨停泊しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはセーヌ湾へ投錨した]

ラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了した後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、中型海洋給油船「ヴャジマ」、救助曳船SB-406と別れ、以前に行動を共にし、その後はバルト海に居た大型揚陸艦「コンドポガ」と合流しました。
今後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、「コンドポガ」と共に母港セヴェロモルスクへ向かいます。
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