ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは遠距離航海を終えてセヴェロモルスクへ帰投した

『タス通信』より
2020年2月13日配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はセヴェロモルスクへ戻った】
ムルマンスク、2月13日/タス通信
遠海ゾーンで任務を遂行した大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、2ヶ月半を経て北方艦隊主要基地~セヴェロモルスクへ戻ってきた。
木曜日に艦隊の広報サービスは発表した。
セヴェロモルスクでは、艦を歓迎する会合が行なわれた。
北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将は、航海任務を成功裏に遂行した乗組員を祝福し、北方艦隊船員は「北緯でも、南緯でも行動する準備が整っている」事を指摘した。
「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、(2019年)12月3日にセヴェロモルスクから航海へ出発した。
70日以上で艦は14000海里以上を航行し、バレンツ海、ノルウェー海、北海、地中海、黒海を通過した。
艦は、ギリシャのピレウス港への業務寄港を行ない、1月上旬にはロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と共に、北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習へ参加した事を艦隊は想起した。
「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、コラ多種戦力小艦隊を基に形成された北方艦隊北極グループの一員として加わり、2019年を含め、北方海上航路上の航海へ何度も参加した。
北方艦隊の1等戦闘艦の1隻である「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、北極の全ての海~バレンツ海からベーリング海まで~を通行し、チュクチのエグヴェキノト村地域で無防備の海岸への海洋揚陸部隊の上陸支援へ参加した。
北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役)と大型揚陸艦「コンドポガ」(1976年就役)は、2019年8月初頭から9月末まで北極圏遠征を行ないました。
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]
2019年11月末にはバレンツ海で演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年11月25日16時25分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と大型揚陸艦「コンドポガ」はバレンツ海で連携へ取り組んだ】
12月3日に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは遠距離航海へ出発した]
ノルウェー海では暴風に遭遇しましたが、無事に通り抜けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは嵐のノルウェー海を航行している]
12月10日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバルト海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ入る]
ただし、「コンドポガ」はバルト海へは入らず、北海に留まりました。
「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、12月12日にバルト艦隊基地バルチースクへ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年12月12日14時48分配信
【北方艦隊の軍艦はバルチースクで物資を補充する】
12月13日にバルチースクを出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月13日13時36分配信
【北方艦隊の軍艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は物資補充後にバルチースクから出航した】
北海で「コンドポガ」と合流した後、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月16日17時6分配信
【北方艦隊艦船支隊はラマンシュ海峡の通行を準備する】
その後、ビスケー湾を通行し、12月21日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入りました。
12月23日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、アルボラン海で中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)から洋上での燃料補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を東へ進む]
中型海洋給油船「ヴャジマ」は、元々は北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の遠距離航海に同行しており、12月18日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入っています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは再び地中海へ入った]
その後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は地中海を東へ進み、12月29日にはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは黒海へ入った]
翌12月30日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは黒海艦隊基地セヴァストーポリで新年を迎える]
2020年1月9日、黒海で行なわれた北方艦隊と黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]
1月12日にセヴァストーポリを出航し、1月13日にボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海へ行く]

1月14日には地中海へ入り、翌1月15日にギリシャのピレウス港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはギリシャのピレウス港を訪れた]
1月17日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはギリシャのピレウス港を去った]
その後、地中海中部で北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、中型海洋給油船「ヴャジマ」、救助曳船SB-406と合流し、1月22日にシチリア海峡を通過して地中海西部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海西部へ入った]
1月24日、北方艦隊艦船支隊は、地中海西部で給油船「ヴャジマ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海西部で洋上給油を行なった]
1月26日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を去った]
その後、ビスケー湾を北東へ進みました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾に居る]

1月31日にラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入り、セーヌ湾で投錨停泊しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはセーヌ湾へ投錨した]

ラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了した後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、中型海洋給油船「ヴャジマ」、救助曳船SB-406と別れ、以前に行動を共にし、その後はバルト海に居た大型揚陸艦「コンドポガ」と合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大型揚陸艦コンドポガと合流した]
2月6日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と「コンドポガ」はノルウェー海南部で防空演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガはノルウェー海南部で防空演習を実施した]
その後、バレンツ海で北方艦隊航空隊の艦上ヘリコプターの発着訓練を行ないました。
2月13日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
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