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ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災による損害額は3億ルーブル以上になる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年2月13日18時30分配信
【『統合造船業営団』トップは航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害を評価した】
モスクワ、2月13日-ロシア通信社ノーボスチ

航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害は3億ルーブルを超える。
『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは報道陣へ伝えた。

「アドミラル・クズネツォフ」の火災は、(2019年)12月12日に第1発電機区画で、船倉の零れた燃料へ溶接作業の火花が落下した結果により発生した。
火災は、ほぼ1日で鎮火され、2名が死亡し、10名以上が負傷した。

「いえ、最終的な数字は出ておりません。
委員会の作業は続いております。
作業の厳しさを考慮いたしますと、僕が思いますに、調整には、更なる時間が必要でしょう。
何も恐れる事も、何も喜ぶ事も有りません。
900億ルーブルなどという事は有りませんが、僕が思いますに、3億(ルーブル)で済む事は無いでしょうね」
ラフマノフ
は話した。

以前、彼は、ロシア海軍の唯一の航空母艦は火災の結果として重大な損傷は受けておらず、修理の時期と予算に大きな影響は無い事を指摘した。

「アドミラル・クズネツォフ」の修理及び近代化は2020年までに完了しなければならず、その後、艦は試験へ入る。



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2019年12月12日10時16分(モスクワ時間)、ムルマンスク第35艦船修理工場で近代化改装工事中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の第1発電機区画での溶接作業中に火災が発生しました。
[近代化改装工事中の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで火災が発生した]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)]
火災は24時間以内に鎮火されましたが、乗組員の士官2名が死亡し、他に14名が火災発生時の有毒ガスによる中毒で入院しました。

今回の火災により、「アドミラル・クズネツォフ」は第1発電機区画が全焼しましたが、致命的な損傷は受けておらず、修理及び近代化改装作業は続行されます。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する]

2019年12月18日、『コメルサント』紙は、今回の火災による「アドミラル・クズネツォフ」の損害額が950億ルーブルになると報じました。
『コメルサント』より
2019年12月18日19時50分配信
【情報筋は「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害を950億ルーブルと評価した】

翌12月19日、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、『コメルサント』の報道を完全に否定しました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災による損害額は950億ルーブルにはならない]

[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災による損害額は2020年1月末に確定する]
「アドミラル・クズネツォフ」の損害額の算定は未だ完全には終わっていないようですが、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、3億ルーブルを上回ると発言しておりますので、現時点では、少なくとも3億ルーブル以上になると見積もられているようです。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の予算は約600億ルーブルが割り当てられているので、3億ルーブルは、その1パーセントにも満たない数字です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

なお、アレクセイ・ラフマノフ氏は、(損害額が)900億ルーブルにはならないと発言しておりますが、これはおそらく、昨年12月の『コメルサント』紙の報道に対する当て擦りでしょう。
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