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ロシア海軍黒海艦隊の早期警戒ヘリコプターKa-31Rはフリゲート"アドミラル・マカロフ"で発着艦訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年2月26日11時30分配信
【黒海艦隊海上航空隊の偵察ヘリコプターKa-31Rは艦の甲板での発艦及び着艦へ取り組んだ】

黒海艦隊対空防衛・海上航空隊偵察ヘリコプターKa-31R乗員は、黒海エリアにおいてフリゲート「アドミラル・マカロフ」の甲板での実地飛行を行なった。

飛行任務に沿ってヘリコプター乗員はフリゲートの乗組員と協同で、航行中及び投錨停泊中の艦の甲板での発艦及び着艦を実行する行動へ取り組んだ。

意図された任務遂行の枠組みでKa-31R乗員は、フリゲートの偵察監視所の要員と協同で情報の交換へ取り組んだ。

更に、艦の全ての航空複合システムの整然とした動作を点検する目的で、ヘリコプターの飛行を保障する艦内班の訓練を行なった。

訓練中にヘリコプターKa-31R乗員は、艦の甲板での発艦及び着艦を合計20回行なった。



電波位置測定巡視ヘリコプターKa-31は、対潜ヘリコプターKa-27の派生型である戦闘輸送ヘリコプターKa-29をベースにした早期警戒ヘリコプターです。

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元々は、ソ連海軍重航空巡洋艦「キエフ」型に搭載する為に開発されたのですが、試作機の初飛行は1987年になり、開発作業が進められている内にソ連邦は解体され、その後の財政難によりロシア海軍「キエフ」型は全て退役してしまいました。

除籍後の重航空巡洋艦「キエフ」(1993年9月)
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一方、ソ連/ロシア海軍「本格的な正規空母」である「アドミラル・クズネツォフ」型への搭載を目指して開発が進められていた固定翼早期警戒機Yak-44ソ連邦解体後に開発中止となりました。
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そこで、既に試作機が飛行し、ある程度開発が進んでいたものの、搭載艦が無くなってしまったKa-31「アドミラル・クズネツォフ」へ搭載される事になりました。
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Ka-31は、試作機が2機製造された後、外国向けに合計23機が製造されました(インド向けに14機、中国向けに9機)。

Ka-31試作1号機
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Ka-31試作2号機
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インド海軍Ka-31
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中国海軍Ka-31
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ロシア海軍には、長らく2機の試作機しか無かったのですが、2013年以降に量産機Ka-31Rが2機引き渡されました。
[ロシア海軍の為の早期警戒ヘリKa-31が発注される]

Ka-31R量産1号機
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Ka-31R量産2号機
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その後、地上用のKa-31SV試作機が2機製造され、シリアで運用試験が行なわれました。

Ka-31SV試作1号機
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Ka-31SV試作2号機
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シリアラタキアで飛行試験を行なうKa-31SV



そして今回、Ka-31R黒海艦隊フリゲート「アドミラル・マカロフ」(2017年12月27日就役)で発着艦訓練を行ないました。
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このKa-31Rは2019年12月に黒海艦隊へ引き渡された機体のようです。
『赤旗黒海艦隊情報リソース』より
【電波位置測定巡視ヘリコプターKa-31】
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