ロシア海軍太平洋艦隊の水路調査船マルシャル・ゲロヴァーニは南極調査航海へ出発した
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年3月3日15時57分配信
【太平洋艦隊の水路調査船「マルシャル・ゲロヴァーニ」はウラジオストクから南極への遠距離航海へ出発した】
本日(3月3日)、太平洋艦隊の水路調査船「マルシャル・ゲロヴァーニ」はウラジオストクから南極沿岸への遠距離航海へ出発した。
南極発見200周年及びイワン・クルゼンシュテールン提督生誕250周年記念日へと捧げられる航海は、ロシア地理学協会の支援下で行なわれ、3ヶ月間続く。
航海の前に「マルシャル・ゲロヴァーニ」は、ウラジオストクの艦船修理センター『ダーリザヴォード』をベースにして修理が行なわれ、その中で、各システム及びメカニズムは、より最新のものと交換された。
デュルヴィル海で「マルシャル・ゲロヴァーニ」は、2019年12月3日からロシア海軍の世界一周大洋調査探検へ参加しているバルト艦隊の大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」との合流を計画している。
海上および南極沖の移動中に太平洋艦隊の専門家は、深さの測定及び一連の航路途中での調査を行なう。
航海中に「マルシャル・ゲロヴァーニ」は、マレーシア、オーストラリア、フィリピン、大韓民国の港を訪れる。
航海指揮官は、太平洋艦隊探検部長アレクサンドル・ヴィノグラードフ2等海佐である。
プロジェクト862水路調査船の16番船「マルシャル・ゲロヴァーニ」は、ポーランドのグダニスク造船所で建造され、1983年7月29日に就役しました。
就役後は、太平洋艦隊へ配備され、現在に至っております。

この数年間はウラジオストクの艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれ、2020年2月中旬に艦隊へ復帰しました。
復帰後の「マルシャル・ゲロヴァーニ」の最初の任務は、今回の記事の通り、南極遠征になります。
「マルシャル・ゲロヴァーニ」は2020年3月3日にウラジオストクを出航しましたが、既にバルト艦隊の大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」は昨年12月3日に南極へ向かい、今年1月末から2月末まで南極のべリングスハウゼン基地に滞在して各種調査を行なっています。

[ロシア海軍の大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは南極を去り、ウルグアイへ向かった]
「アドミラル・ウラジーミルスキー」は2月末に一旦南極を離れていますが、今度は南極大陸の太平洋側のデュルヴィル海へ向かい、「マルシャル・ゲロヴァーニ」と合流します。

(右下がデュルヴィル海)
記事中にロシア海軍の探検家提督アーダム・ヨハン・フォン・クルーゼンシュテルン(イワン・フョードロヴィチ・クルゼンシュテールン)の名前が出てきますが、同氏は1770年11月19日生まれですから、生誕250周年は2020年11月19日になります。

この航海は南極発見200周年を記念するものでもありますが、ロシアでは、海軍軍人ファビアン・ゴットリープ・フォン・べリングスハウゼン(ファッデイ・ファッデーイヴィチ・べリンスガウゼン)が1820年1月28日に南極大陸を最初に発見したとされています。
(この他にも2名の候補が居る)
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