ロシア海軍向けヘリ空母ミストラル型3、4番艦はキャンセルされていない
- カテゴリ:ロシアのミストラル級導入見直し問題

『ロシアの声』より
【ロシア ミストラル級のヘリ空母 自国で建造せず】
しかし、ロシア造船業の総元締めである統合造船業営団は、公式に否定しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年12月21日10時35分配信
【「ミストラル」建造の為の国防省と統合造船業営団の契約は有効なままである】
モスクワ、12月21日-プライム
(ロシア)国防省と統合造船業営団の間の2隻のヘリコプター空母「ミストラル」建造契約は、以前のまま残されている。
(ロシア通信社ノーボスチの)代理店「プライム」は、「統合造船業営団」公式代理人より伝えられた。
金曜日、『ヴェドモスチ』紙は、ロシア連邦国防省の新たな指導部は、ロシアでのヘリコプター空母「ミストラル」型2隻の建造を断念し、フランスでの建造が予定される2隻については完成させる決定を下したと報じた。
「私共は、国防省がそのような決定(更なる2隻のヘリ空母の建造を断念する)を下したなどとは聞いておりません。 現在、契約は、当初のままで残っております。 最初に建造される2隻の艦と同様、私共は全ての仕事を行ないます」
代理人は伝えた。
ロシア海軍の為の最初の2隻の「ミストラル」型汎用ヘリコプター空母は、以前の2国間の12億ユーロの契約の枠組みにおいてフランスで建造される。
最初の艦は2014年に、2隻目は2015年に納入される予定である。
以前、フランスの国営軍事造船会社DCNSは、ロシアの為の最初のヘリコプター空母「ミストラル」の建造は順調に進んでいると発表した。
3隻目と4隻目の「ミストラル」の船体はロシア連邦において建造されるだろう。
同プロジェクトの枠組みにおいて、特に、今年8月1日、ロシアの「ミストラル」の最初の2隻のトップ艦「ウラジオストク」建造の枠組み内において、サンクトペテルブルクのバルト工場でプレートカットが開始された。
2013年5月には、「セヴァストーポリ」と命名された2隻目のヘリコプター空母の為のプレートカットが開始される予定である。
『イタル-タス通信』より
2012年12月21日11時08分配信
【統合造船業営団はヘリ空母「ミストラル」の2番目のペアの建造を断念するという公式の通知を受けていない】
モスクワ、12月21日/イタル-タス
統合造船業営団はヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型の2番目のペア(3隻目と4隻目)の建造を断念するという公式の通知を受けていない。
今日(12月21日)、イタル-タスは、「統合造船業営団」公式代理人アレクセイ・クラフチェンコより伝えられた。
「私共は、報じられているような国防省の決定については聞いておりません。
ミストラルの2番目のペアの建造契約を締結しないなどという公式な決定を、統合造船業営団は知らされておりません」
彼は話した。
統合造船業営団の他の情報提供者は、数ヶ月前、アナトリー・セルジュコフがロシア連邦国防長官だった時、「ミストラル」の最終文書を同社が受け取ったとイタル-タスに伝えた。
「その後、統合造船業営団は、ミストラルの2番目のペアをロシア国内で建造する為の予備原価計算要求を受けました」
情報提供者は話した。
彼は、そのような原価計算は、2011年末までに適切な下請け業者が署名しなかったが故に、同艦(ミストラル)の2番目のペアの建造決定が下されなかった為に必要とされた事を説明した。
「最初の2隻のミストラルを12億ユーロで建造する最初の契約は、2011年6月に署名されました。
一方、2番目のペアの建造が2011年末までに決まった場合には、以前と同様の12億ユーロのままだったのですが、この時期を過ぎた場合には、改めて費用について合意しなければなりませんでした」
対談者はイタル-タスに対し詳細に説明した。
既に複数のメディアが報じているように、軍当局は、伝えられる所によれば、ロシアの造船所での「ミストラル」型軍艦の3隻目と4隻目の建造を断念したという。
ロシアとフランスは、2011年6月に4隻のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型の建造契約に署名した。
契約条件によると、最初の2隻の艦の建造及び進水はサン-ナゼールで行なわれ、一部の作業はロシアの専門技術者により、統合造船業営団へ加入しているバルト工場で行なわれる。
『ヴェドモスチ』の元記事
2012年12月21日配信
【国防省は、ロシアにおける2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型の建造を断念する】

[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]
ロシア海軍向け「ミストラル」型1番艦「ウラジオストク」は、今年2月1日にフランスのサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]
ただし、船体後部はロシアのサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で建造されます。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]
1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]
ロシア海軍は、ヘリ空母「ミストラル」型を4隻調達する計画であり、この内最初の2隻はフランスのサン-ナゼールで建造し、後の2隻はロシア国内の造船所(おそらくはセヴェロドヴィンスク市のセヴマシュとサンクトペテルブルク市のバルト工場)でライセンス建造する事になっています。
今回、『ヴェドモスチ』は、ロシア国内でライセンス建造される予定の後期建造艦2隻がキャンセルされたと報じたのですが、即日に統合造船業営団から否定されました。
統合造船業営団によると「そんな話は国防省から知らされていない」との事です。
仮に、ロシア国防省がロシア国内での「ミストラル」型ヘリ空母建造をキャンセルする決定を下したのならば、真っ先に統合造船業営団に通知する筈です。
それ(通知)が無いという事が何を意味するのかは、言うまでもないでしょう。
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