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ロシア海軍太平洋艦隊はカムチャツカ方面に2個対潜打撃群を形成する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年3月9日8時20分配信
【カムチャツカに2個対潜打撃艦グループが形成される】

ロシア北東軍集団水域防護艦連合部隊戦闘艦は、全種類の艦載兵器からの実地射撃を海上で実施する課題へ成功裏に取り組んだ後、2個対潜打撃艦グループを形成する。

対潜打撃艦グループには、海上交通線の防護、潜在的な敵水中部隊の捜索及び探知、指定ゾーンの哨戒、ロシア連邦旗のデモンストレーション、更には駐留所から遠く離れた航行海域を調査する任務が委ねられる。



ロシア太平洋艦隊カムチャツカ方面部隊であるロシア北東軍集団は、1998年3月にカムチャツカ多種戦力小艦隊を改編して編成されました。

ヴィリュチンスク基地原子力潜水艦部隊(第10潜水艦師団第25潜水艦師団)の他に、水上艦部隊として第114水域防護艦旅団が在ります。

【第114水域防護艦旅団】
[第117水域防護艦大隊]
プロジェクト1124M小型対潜艦MPK-82、MPK-107
プロジェクト266M海洋掃海艦MT-264、MT-265
プロジェクト1265基地掃海艦BT-325

[第66小型ロケット艦大隊]
プロジェクト12341小型ロケット艦「イネイ」、「モローズ」、「ラズリーフ」、「スメルチ」


この内、対潜任務に使える水上艦は、2隻のプロジェクト1124M小型対潜艦(MPK-82、MPK-107)だけです。

MPK-82(1991年10月6日就役)
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MPK-107(1991年3月14日就役)
MPK-107-332.jpg

MPK-82MPK-107は、今年2月からカムチャツカ方面での演習に度々参加しています。
この2隻以外の小型対潜艦も参加しました。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年2月17日3時0分配信
【太平洋艦隊の艦はカムチャツカ沿岸への砲射撃を実施した】
「ホルムスク」(ソヴィエツカヤ・ガヴァニ駐留)が参加。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年2月20日8時37分配信
【太平洋艦隊の4隻の艦はカムチャツカで沿岸目標への砲射撃を実施した】
MPK-82MPK-107の他に「ウスチ・イリムスク」(ウラジオストク駐留)と「ホルムスク」(ソヴィエツカヤ・ガヴァニ駐留)が参加。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年2月28日7時55分配信
【太平洋艦隊の小型対潜艦は演習中に砲撃で海上および空中目標を撃破した】
MPK-82が参加。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年3月3日6時12分配信
【太平洋艦隊の艦は沿海地方及びカムチャツカで高射ミサイル発射及び砲射撃を実施した】
MPK-82が参加。


そして今回、カムチャツカ方面に2個「対潜打撃艦グループ」が形成されると発表されました。

おそらくは、第114水域防護艦旅団の傘下に、常設編制の2個「対潜打撃艦グループ」を作るという事でしょう。

しかしながら、上述のように、元々カムチャツカ方面に常駐する小型対潜艦は2隻のみであり、これだけで「対潜打撃艦グループ」を2個作るのは無理が有るでしょう。
(少なくとも4隻の対潜艦が必要)

従って、元々居た2隻以外にも、少なくとも2隻の小型対潜艦、例えば「ウスチ・イリムスク」とか「ホルムスク」第114水域防護艦旅団へ転属するのかもしれません。

プロジェクト1124M小型対潜艦「ウスチ・イリムスク」(1992年2月11日就役)
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プロジェクト1124小型対潜艦「ホルムスク」(1986年1月7日就役)
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更に将来的には、対潜ヘリコプターを搭載・運用可能なプロジェクト20380コルベットなども編入されるかもしれません。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"はウラジオストク沖で潜水艦捜索訓練を行なった]
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