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ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海で射撃試験を行なう為に出航した

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2020年3月19日12時35分配信
【建造中の大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」は試験中に最初の砲射撃を実施する】
カリーニングラード、3月19日、インタファクス

建造中の大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」は、工場・国家合同試験を継続する為、再び出航した。
『インタファクス』株式会社『沿バルト造船工場ヤンターリ』(『統合造船業営団』へ加入)広報秘書官セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。

「大型揚陸艦の乗組員と試験実施チームの次の出航は、数日間に及びます。
今回は、艦の兵器複合体を点検します。
最初の砲射撃が控えております。
更に、他の試験の課題へ取り組みます」
ミハイロフ
は話した。

彼によると、現時点で工場航行試験は50パーセント以上が実行されている。
これは4月中旬まで続き、その後、国家試験が始まる。
工場は、5月末までに大型揚陸艦を発注者へ引き渡す。

伝えられているように、「ピョートル・モルグノフ」の建造は2016年2月に始まり、海軍への引き渡しは2018年に計画されていた。
しかし、大型揚陸艦の進水は2018年5月になった。
その建造は、プロジェクト11711のトップ艦「イワン・グレン」の設計上で最初に犯した過失と、その後にその「車輪」を取り除く作業を考慮し、緊迫した状況で行なわれている。

大型揚陸艦のトップ「イワン・グレン」は2004年12月に起工され、2018年6月に海軍へ引き渡された。
以前、『ヤンターリ』は5隻から成るプロジェクト11711艦のシリーズの建造を計画していた。
その後、ロシア海軍は、より大きな排水量の艦の為に、同類の大型揚陸艦を断念する決定を下した。

しかし、2019年4月に『ヤンターリ』で、同時に2隻の改プロジェクト1171大型揚陸艦「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」が起工された。
これらの艦は、寸法と、更には上部構造物の1つが少し大きくなっている。
最初の艦は2023年、2隻目は2024年に引き渡されなければならない。

プロジェクト11711大型揚陸艦は、ソヴィエト及びロシア海軍で10数隻が活発な姿を見せていたプロジェクト1171大型揚陸艦の発展型である。
その上部構造物の大部分は著しく変化している。

大型揚陸艦は300名の揚陸隊員、13両の戦車或いは36両の主要タイプの装甲車、更には牽引砲を輸送できる。
航行距離は3500海里、速力16ノット。
無防備の海岸へ上陸する為にポンツーン装置を有し、それが結合して艦から海岸への橋が形成される。
揚陸部隊の上陸は、等級4までの波の下で可能である。

排水量5000トン、全長120メートル、吃水3.6メートル。
エンジン出力5200馬力、乗組員100名。
兵装は、1分間に10000発の発射速度の30mm自動砲装置AK-630M-2「ドゥエト」、電波位置測定管理システムを有する2基のAK-630装置である。
大型揚陸艦の甲板には、2機のヘリコプターの駐留が提供される。



[プロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)]
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プロジェクト11711大型揚陸艦の2番艦は、当初2010年に起工される予定でしたがキャンセルされ、2014年9月に改めて建造が決定されました。
[ロシア海軍の大型揚陸艦イワン・グレン型の2番艦が建造される]

「ピョートル・モルグノフ」と命名された2番艦の為の工事は2014年12月から始まりました。
[プロジェクト11711大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフの建造が始まった]

2015年6月11日、「ピョートル・モルグノフ」の起工式典が開催されました。
[ロシア海軍の為のイワン・グレン型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは起工された]

その後、屋外造船台で船体の組み立てや上部構造物の取り付けなどが進められました。


起工から約3年を経た2018年5月25日に進水しました。

[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは進水した]

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艤装中の「ピョートル・モルグノフ」は、2018年12月末にディーゼル発電機を始動させました。
[ロシア海軍のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフはディーゼル発電機を始動した]

造船所の岸壁での「ピョートル・モルグノフ」の係留試験(と乗組員の居住)は2019年5月中旬に始まり、6月中旬には洋上試験の開始が予定されていました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年5月中旬に係留試験を開始する]
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年6月中旬に洋上試験を開始する]

その後、洋上試験開始時期は2019年9月に延期されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年9月に洋上試験を開始する]

結局、洋上試験が開始されたのは2019年12月13日でした。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海で洋上試験を開始した]

「ピョートル・モルグノフ」ロシア海軍への引き渡しは、2019年末に予定されていましたが、2020年春頃に延期されました。

2020年1月23日、「ピョートル・モルグノフ」バルト海で洋上試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海で洋上試験を再開した]

試験を終えてバルチースクへ一旦戻った後、3月19日に出航しました。


プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、2018年6月20日に就役しています。
[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

以前にはプロジェクト11711の建造は2隻(イワン・グレン、ピョートル・モルグノフ)で終了する予定でしたが、2隻が追加建造される事になり、2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦ウラジーミル・アンドレーエフとワシーリー・トルシンはカリーニングラードで起工された]

この2隻は、最初の2隻よりもサイズが拡大した改良型になります。
[サンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で改イワン・グレン型揚陸艦カイマンが公開された]
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