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「ロシア国防省の新しい指導部」は自国でのミストラル級ヘリ空母の建造を断念する決定を下していない

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『イタル-タス通信』より
【ロシア連邦国防省の指導部は3隻目及び4隻目のミストラル建造を断念する決定を下していない】
モスクワ、12月21日/イタル-タス

ロシア連邦国防省の新たな指導部は、3隻目と4隻目のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型ロシアでの建造断念など決定していない。
イタル-タスは、国防長官代理ユーリー・ボリソフより伝えられた。

「まだ建造開始すらしていないものをね、一体どうやって建造を断念するというんですか?」
ボリソフ氏は驚きを表明した。

「フランス側は、現在、最初の2隻のミストラルの建造を成功裏に導いております、我が国の業界の参加を得て。
無論、このような複雑な作業には個々の障害も生じてきましょうが、総合的に見て、スケジュール通りに進行しておりますよ」

彼は指摘した。

「契約によりますと、僕達は、最初のミストラルを2014年に取得しなければなりません-2015年には2隻目を。
この時点で、僕達は作業の見積もりを行ない、それから決定を下すでしょう。
ロシアでの3隻目と4隻目の艦の建造契約への署名を」

国防長官代理は強調した。
「いいえ、ロシア連邦国防省は、2番目のペアの艦の建造を断念するなどという決定は下しておりません」
ボリソフ氏は付け加えた。

既に複数のメディアが報じているように、軍当局は、伝えられる所によれば、ロシアの造船所での「ミストラル」型軍艦の3隻目と4隻目の建造を断念したという。

ロシアフランスは、2011年6月に4隻のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型の建造契約に署名した。
契約条件によると、最初の2隻の艦の建造及び進水はサン-ナゼールで行なわれ、一部の作業はロシアの専門技術者により、統合造船業営団へ加入しているバルト工場で行なわれる。
最初の艦は「ウラジオストク」、2隻目は「セヴァストーポリ」と命名された。
双方のヘリコプター空母は、2013年からヘリコプター揚陸ドック艦の為の新たな停泊インフラストラクチュアの設立作業開始が計画されている太平洋艦隊に受領されなければならない。

「ミストラル」型軍艦の最大排水量は21000トン、16機の重ヘリコプターと、更には900名の兵員と70輌の装甲戦闘車輌を艦内に搭載できる。
(2012年12月21日16時18分配信)


『ヴェドモスチ』より
2012年12月21日配信
【国防省は、ロシアにおける2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型の建造を断念する】

日本では、『ロシアの声』が、この『ヴェドモスチ』の記事を紹介しました。
『ロシアの声』より
【ロシア ミストラル級のヘリ空母 自国で建造せず】

しかし、ロシアの造船業界がこの情報を即座に否定した件については、どの日本語メディアも伝えなかった為、日本では、この「ガセネタ」だけが独り歩きしました。
[ロシア海軍向けヘリ空母ミストラル型3、4番艦はキャンセルされていない]

今でも、この「ガセネタ」を信じている日本人は少なくないでしょう。

ユーリー・ボリソフ氏は、今年11月15日にロシア連邦国防長官代理に任命されており、『ロシアの声』がいう所の「ロシア国防省の新しい指導部」の一人です。
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その彼が否定した事で、この「ガセネタ」は止めを刺されたと言っても宜しいでしょう。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]
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